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霞ヶ関の何処かで伝わるとされるお役人向けの訓示

新年度ということで、新しく霞が関の中の人(自称)になった人もおられるようなので、一部で伝わる「仕事について」という心得ペーパーの内容を5年ぶりに再掲したい。

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1 起案責任を全うすること

一年生が唯一負う責任は、起案文書を責任を持って説明できるようにすることである。いかなる理由、根拠に基づき結論を導き出したか常にクリアにすること。なお、この時期に起案責任を全うする習慣が付かなかった者は、府県の幹部となっても現場のお荷物にしかならない。

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2 事実と数字をまず確認すること

一の案件の結論を導出するに当たり最も頼りになるのは、事実と数字である。

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3 過去の経緯を完璧に調べた上で起案すること

個々の官僚は天才ではない。役所の業務は全て過去の積み重ねに依っていると言っても過言ではない。(新たな方針を出す場合であっても、「それまでの方針とその方針を採った理由をまず明らかにした上で、…

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…翻って現状分析を行い、従前の方針の問題点を洗い出した上で新たな方針を導出する」との手順を踏む。)

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4 担当の案件については誰よりも詳しくなること。また第一義的な全責任を負うこと

一年生は補助者ではない。担当案件は詳細にわたり理解した上で、常に上司に対して問題提起を行うこと。

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5 最初の3ヶ月が勝負である

夏休み前は1年のうち最も時間的余裕がある時期である。この時期にどん欲に勉強しないと冬場は乗り切れない。

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6 役人としての評価は一年生の間に決まる。

(以 上)

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国1や総合職で採用された者が若くして自治体や地方機関の管理職として勤務する機会を得たり、本省においても年次に応じて昇任したりするのは、決して権利のようなものではなく、相応の知識の蓄積や能力向上のための格段の努力があってこそである、ということを肝に銘じておきたい。

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