◆1:あなたの所属するグループのリーダーはグループの最高権威ですか?
カルト宗教は最高の知識を持っていると主張するカリスマ的なリーダーの存在から始まり、進化していくとスピンクス氏。同氏によると、カルトのリーダーは信奉者に自身の見解を信じさせ、命令に従わせることができるそうです。
◆2:リーダーは印象的な作り上げられた名前や称号を持っていますか?
ほとんどのカルト宗教の指導者は信者に「自身の地位が高いもの」と印象付けるために、作り上げた名前や称号を自身に冠します。そのため、多くのカルトの指導者は自身を「神の子」「預言者」「救世主」「教祖」「使徒」などと呼ぶそうです。
◆3:リーダーは常に正しい存在であるため、たとえ批判が真実であっても、あなたはリーダーを批判することを許されていませんか?
カルト宗教の指導者は帰属意識・権威・目的の見返りとして、批判的思考能力を奪うように信奉者を説得します。そのため、信奉者にとっては指導者が常に正しいものであり、証拠や論理が何を示唆するかは問題ではありません。つまり、カルドでは指導者の悪行が常に正当化されてしまいます。そしてカルトでは指導者への批判が常に禁じられています。
◆4:グループのメンバーはあなたがグループにとって批判的な内容の文章を読むことに否定的ですか?
カルト宗教は通常、メンバーに対して「承認された情報源」を通じてのみ自分たちの組織に関する情報を読めるようにしています。カルトは自身にとっての批判的思考を感染症と見なし、それを抑制するためにあらゆる努力を行います。カルトに批判的と疑われるメンバーは、外部の情報から隔離され、カルトの教義にのみ焦点を合わせることが奨励されます。そして、カルトに否定的なメンバーは迫害者と見なされ、「アンチ」や「背教者」といったラベルが付けられることがよくあるため、メンバーはグループに批判的なコンテンツの消費に消極的になります。
◆5:グループメンバーはグループを去るものについて「正当な理由はない」と言うでしょうか?
カルト宗教は自分たちを真実の究極の権威であるとみなしているため、信奉者が誠実さを損なわずにカルトを去ることはできないと考えています。そのため、カルト宗教はグループを抜けた人物を「裏切者」「悪魔付き」「堕落した人物」などとさげすむ傾向があります。
◆6:グループはグループ外の世界について疑念を持っていますか?
多くのカルト宗教は邪悪な外の世界からの唯一の避難所として、自らを位置づけます。そのため、カルトでは陰謀論や壊滅的な思考、迫害などがまん延します。また、カルトはより多くの有料会員を引き込むために、しばしば勧誘活動に勤しむケースがあります。そして、その勧誘活動は「悪の世界から人々を『救う』ため」と正当化されています。そして、カルトのメッセージを拒否する人々は非難され、「裏切者」や「悪魔付き」などと侮辱されます。
◆7:あなたの所属するグループは自身を正しい宗教団体/グループ/コミュニティであると信じていますか?それとも「正しい」教義を持つ唯一の人物であると信じていますか?
カルト宗教は常に自らを「正しい」存在であると認識しています。そのため、カルト宗教は正しい教義、正しい指導者を持った正しいグループであり、指導者は信奉者が従うべきルールを指示する「正しい」存在であると考えられます。
◆8:グループに規則はありますか?
カルト宗教は信奉者を支配します。カルトの指導者は規則を決め、信奉者が規則に従うことを望みます。この規則には信奉者が身につけてはいけないもの、住むことができない場所、一緒に食事することができない人、結婚できない人、従事してはいけない仕事、付き合うことができない人、受けられない教育などの禁止事項が記されています。
◆9:もしも所属するグループを脱退した場合、残されたメンバーが家族であっても感情的な隔たりができてしまう恐れがありますか?
カルト宗教はメンバーの脱退を快く思っていません。それは前述の通りカルトの脱退には「正当な理由がない」とみなしているためです。そのため、カルトから脱会したメンバーは否定的な存在として扱われることとなります。そして、カルトに残ったメンバーと脱退した人物の間には、たとえ家族であっても感情的な距離が生じることとなります。そのため、カルトメンバーはしばしば元メンバーを敬遠・排斥し、「汚れた者」「邪悪な者」「欺かれた者」「背教者」「悪魔付き」などと見なすようになります。
◆10:もしもあなたがグループを脱退した場合、グループに残った家族と「普通の家庭生活」が送れなくなりますか?
カルト宗教から家族の誰かが離脱した場合、規則によりカルトに残った家族と離脱した家族が「普通の家庭生活」を送ることは禁じられるケースがあります。
上記の10問の中で該当する問いが多ければ多いほど自身の所属するグループがカルトである可能性が高くなります。ただし、詳細な対処方法などが表示されるわけではないので、カルトから離れることを望む場合はスピンクス氏の著書などを参考にしてほしいというわけです。