■ 1. 背景と問題提起
- 日本の学校教育では、学ぶ内容(What)は教えられるが、学ぶ方法(How)はほとんど教えられていない
- 指導要領にも学習法の記載がなく、良い指導者に当たらなければ正しい学習法を知らないまま大人になる可能性がある
- 本記事では、すぐ実践できる古典的学習フレームワーク「SQ3R法」を解説する
■ 2. SQ3R法の概要
- アメリカの教育心理学者Robinsonが1940年代に提唱したフレームワーク
- 主に書籍などのテキストで学習する際の手順を示したもの
- S・Q・R・R・Rの5ステップで構成される
- 本質を理解すればさまざまな状況に応用できる
■ 3. SQ3R法の各ステップ
- S: Survey(概観する):
- 章見出し(目次)や概要に目を通し、学ぶ内容の全体像を把握する
- Ausubelの「先行オーガナイザー」に相当し、後の内容を体系的に理解しやすくする
- Q: Question(設問する):
- 章の見出しをもとに質問を考え、何を知ろうとするかを明確にする
- 知的好奇心を刺激することで学習効果を高める
- R: Read(読む):
- 前のステップで考えた質問に答えることを目的として読み進める
- 全文を読む必要はなく、速読にもつながる
- R: Recite(暗唱する):
- テキストを閉じた状態で、質問への答えを自分の言葉で言う
- 答えられない場合はテキストを確認して再度挑戦する
- 「テスト効果」を活用した記憶の定着を図る
- R: Review(復習する):
- 概念間の関係を整理し、コンセプトマップを描くことも有効
- テスト効果を期待するため、テキストをなるべく見ないようにする
■ 4. 改定版: PQ4R法
- PQ4R法はSQ3R法を改定したフレームワークで、6ステップで構成される
- SQ3Rからの変更点:
- 最初のS(Survey)がP(Preview)に変わったが、やることはほぼ同じ
- 新たにR: Reflex(熟考する)が追加された
- Reflex(熟考する)の役割:
- 学んだ内容にさまざまな「問い」をぶつけて考えることで、処理水準を上げる
- 処理水準を上げることで記憶の定着率を高める
■ 5. まとめ
- SQ3R法は簡単に使えるフレームワークであり、学習法を変えたい人の入門として適している
- 慣れてきたら他の学習方法や理論も取り入れていくことが推奨される