大多数の人が、「怒りたくないのに、怒ってしまう」ことに悩んでいるのに対して、彼は全く逆の発想を「怒る」に対して持っていた。
彼はこういった。
「怒ることに実入りがある、怒る必要がある時には、ちゃんと怒りを表明しますよ。」
多くの人にとって「怒り」は、一種の生理現象であるのに対して、彼にとって、「怒り」は、たんなる問題解決の「手段」の一つに過ぎない。
「怒りを感じるのは誰でも一緒。だけど「怒る」と「我を失う」こととは、実は簡単に切り離せる。」
「どうやって?」
「カンタンだよ。「ここで相手を責める、不快感を示す、怒鳴る、そしたら問題は解決するか?」って考える。」
つまり、彼の言い分はこうだ。
我を失って、怒鳴り散らして問題が解決するならぜひそうする。でも大抵は無駄で結局、気分も全くスッキリしない。揉め事が大きくなる。
だから、まずは怒鳴るのではなく、「ほしい結果」だけを考える。
彼の言う「ほしい結果」とは例えば、こんな感じだ。
・相手が反省する
・相手の行動が変わる
・自分の理想の状態になる
そして最後に、彼はこういった。
「もちろん、「相手を全力で傷つけたい」ときには、怒鳴るしかない。でも幸いなことに、今までそういうケースはない。」