ワイは自己実現という言葉が昔から嫌いだった。自分の中に「本当の自分」や「本当にやりたいこと」があるという前提が胡散臭くて信じる気にならなかった。なのでキャリアも行き当たりばったりの偶然に任せるのを良しとしてきた。計画的偶発性理論を知った時は同じこと考えてる人いるんだなと思った。
自己実現によるキャリア形成が主体的な選択によって積み上げられるとするのに対して、計画的偶発性理論ではキャリアの8割は偶然に左右されるという身も蓋もない前提から考える。そのためキャリアプランも敢えて細かく立てない。
自己実現というのは、その根っこを辿ると、確固たる主体が自分の中にあるという西欧的な価値観に行き着く。でもそんなものを持ったことのない日本人に「本当の自分」を見つけましょうと言ったって、内面を見つめても見つかるのは空虚だけだ。