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会議で "理由" を聞かれた時に焦らないようにする

要約:

■ 1. 問題の設定

  • よくある状況: 会議で方針やアイデアを話した時、誰かから「理由」を聞かれてアタフタしてしまう
  • 典型的な質問例:
    • 「こうしなかった理由は何ですか?」
    • 「なぜこれを選んだんですか?」
    • 「なんでこうしたんでしたっけ?」
  • 心理的反応: 理由を答えればいいとわかっていても、焦って言葉が出なかったり身構えてしまったりする

■ 2. 焦る理由

  • 試されている感覚: 自分が試されているように感じる
  • 責められている感覚: 責められているような気持ちになる
  • 実態とのギャップ: 文字で見るとただわからない部分を聞かれているだけなのに、過剰に反応してしまう

■ 3. 対処法1: 意図を確認する

  • 基本方針: 「理由を聞いて何を確認したいのか」「どういう考えのもとで質問をしているのか」といった意図を相手に確認する
  • 効果: 意図を聞いて相手の考えがわかるだけで、わりと落ち着けることも多い
  • 質問者の違い: 引き出しの多い人は自分から意図を補足してくれるが、皆がそうできるわけではない
  • フレーズ例:
    • 「どういう観点で気になっているか聞いてもいいですか?」
    • 「質問の意図を確認したいんですが、〜〜〜ということですか?」
  • 学習方法: 周囲に上手な人が1人くらいはいるはずなので、よく観察して真似するのがおすすめ

■ 4. 対処法2: 理由をそのまま答える

  • 基本原則: 理由を聞かれているので、理由をそのまま答えればよい
  • よくある失敗: 質問外の内容や相手の考えを過剰に推察してしまってうまく回答できなくなる
  • 理想的な回答: ファクトベースで答えられると一番よい
  • 柔軟な理解: 必ずしも客観的/合理的な理由である必要はなく、内容によっては定性的な話や意思が交じることもある
  • 重要な認識: 自分の頭の中にある理由を説明すればよい

■ 5. 対処法3: 宿題として持ち帰る

  • よくある状況: 理由を聞かれて「たしかになんでだっけ?」と思うことがある、または考えていたはずだけれど整理できていないこともある
  • 推奨される対応: その場で考えて取り繕うように答えるより、「深掘りできていなかった」「後ほど確認してお伝えします」と潔く伝えたほうがいい
  • 心理的ハードル: 自分が担当している内容にその場で答えられないと情けない気持ちになるかもしれないし、できないやつだと思われるのが怖いと感じるかもしれない
  • 実際の受け止められ方: 結構勇気がいるが、経験上では「すみません、持ち帰ります」という回答が明確だとそこまでネガティブな受け取られ方はしない

■ 6. 現実的な姿勢

  • 難しさの認識: これだけ見て解決できるなら苦労はしない
  • 基本的な考え方: 最初からカンペキにうまくやろうと考えすぎないほうがいい
  • 実践のプロセス: 落ち着いて相手の質問の意図を確認し、自分なりに回答して、無理なら持ち帰って考える
  • 場数の重要性: 結局そういう場数を増やしていくしかなく、繰り返していけばそのうち焦らず対応できるようになる

■ 7. 場が変な空気になった時の考え方

  • よくある状況: 自分なりに理由を説明した時、相手がなんか腑に落ちないような反応になって場が変な空気になることもある
  • 振り返りの重要性: あとでどうすればよかったかセルフ反省会はしつつも、過度に自分の振る舞いのみが悪かったと考える必要はない
  • フラットな関係: 同じ組織に所属しているなら、質問をする人と質問に答える人はフラットな関係にある
  • 双方の責務:
    • 質問に答える側: 相手に伝わるように答える責務がある
    • 質問をする側: 相手に何が聞きたいかを理解できるように伝える責務がある
  • 別の視点: 「仮に自分が聞く側だったらどう工夫できたか」という視点で振り返ってみても面白い

■ 8. 事前の期待値調整の重要性

  • 根本的な対策: 実はこういうのは事前の期待値調整のほうが重要
  • 事前に揃えるべき目線:
    • 今の内容の仕上がりはどのくらいか
    • どういう議論をしたいか
    • 参加者からどういう意見をもらいたいか
  • 効果: これらを事前に揃えておくと、さらに焦らず対応しやすくなる