センシティブなことなので、あまり大きな声で言う人は少ないが、仕事ができない人への対処の中で最もまずいのは「放置する」である。
無能を放置する、ということは、有能な人を貶める、ということに等しいからである。
実際、無能を放置している会社はほぼ例外なく、有能な人物から会社を辞めていく。管理職や経営者は「皆に良い顔をする」ことは絶対に避けなければならない。
そして次にマズイのは「きつい仕事をやらせる」である。
殆どの人は「公正な処遇」を望むが、「人がきつい目にあっている」ことを毎日に見たい悪趣味な人はそれほど多くない。
見せしめ的に評価の低い人を貶めても、会社の雰囲気が悪くなるだけであり、得るものは殆どない。
また、「給料を最低限にして閑職へ追いやる」手法は、余裕のある大企業であれば使えるが、ふつうの中小企業やスタートアップには無理な要求である。
結局「無能な人」とは、経営者と管理職は正面から対峙しなければならない。
また、対峙するのが遅れれば遅れるほど傷口は広がる。