■ 1. 現代の生産性アドバイスの問題点
- ビジネスブログでは現代のCEOたちがこぞって自身の仕事術を語っている
- 正直なところあまり参考にならないことも多い
- 成功の鍵は瞑想だとかメールには返信するなと言われても瞑想する時間もなければメール処理を任せる優秀なアシスタントを雇う予算もない
- 本当に役立つインスピレーションを得たいならテクノロジー創業者がハードワークを説く現代よりももっと過去に目を向けてみるのが正解かもしれない
■ 2. アイビー・リーの紹介
- 現代PRの父と呼ばれるアイビー・リー
- 彼が考案した生産性向上メソッドはあまりに効果的だったため100年経った今でもその名を冠して語り継がれている
■ 3. アイビー・リー・メソッドの概要
- アイビー・リーがこのメソッドを編み出したのは1920年代
- 大企業の業務効率を改善するために考案された
- 本質は極めてシンプル
- 管理可能な優先順位付きのToDoリストを作成し完了するまで徹底的に取り組むというもの
■ 4. 具体的な手順:計画フェーズ
- 仕事の終わりに計画する:
- 毎日仕事が終わったら翌日達成すべきタスクを6つ書き出す
- 金曜日なら月曜日の分を書く
- 週末はしっかり休む
- 6つ以上は書かない:
- リストを終わりのないものにせず管理可能な状態に保つことが目的
- 翌日にとって何がもっとも重要か判断力が試される
- 絞り込めないときの対処法:
- もし6つに絞るのが難しい場合はピクルスの瓶理論を使って優先度を考える
- MITメソッドを用いて労力だけでなくインパクトの大きさで選定する
■ 5. 優先順位付けの重要性
- タスクを書き出したら次に行うのが優先順位付け
- 方法は自分に合うもので構わない
- アイゼンハワー・マトリックスのような手法を使ってどれがもっともタイムリーで緊急性が高いかを見極めるのがおすすめ
- これをMITメソッドと組み合わせれば最大の結果を生むために最適な順番で仕事に取り組めるようになる
- リスト作成には手書きが効果的
- デジタルのメモやドキュメントでも構わないが手で書くという行為は脳に深く定着する
- 昔ながらの手帳を使ってみるのも良い気分転換になる
■ 6. 実行フェーズの原則
- 翌日になったらリストの実行に移る
- 重要なのは二の足を踏んだり自分と交渉したりしないこと
- 朝一番に1番目のタスクに着手する:
- 完全に終わるまで次のタスクには移らない
- シングルタスクを徹底する:
- 終業時間までこのプロセスを繰り返す
- 一度に一つのタスクやプロジェクトだけに集中することでディープワークに入ることができる
- 残ったタスクの扱い方:
- 一日の終わりに未完了のタスクがあればそれは翌日のリストに移動させる
- 合計が6つになるように新しいタスクを追加する
■ 7. 持ち越しの効果と注意点
- タスクを翌日に持ち越すことで最終的には必ず実行されることが保証される
- 持ち越してもいいんだと知っておくことでプレッシャーに押しつぶされるのを防げる
- タスクの粒度には注意が必要
- できるだけ具体的に分解する
- 例:
- 四半期レポートの作成と書くのではなくもっと細かくする
- データの抽出と分析がレポート作成のステップならそれを1つのタスクにする
- プレゼン資料への入力も別の一つのタスクとしてカウントする
■ 8. 成功のポイント
- 手帳でもスマホのメモでもカレンダーでもツールは何でも構わない
- 一番重要なのはタスクの数を絞ることと優先順位をつけることそして終わらなくても投げ出さないこと
- 翌日に持ち越したタスクは新規のタスクよりも優先順位を高く設定し確実に片付けるようにする
- 月曜日には重要ではないと思えたタスクも何も考えずに先送りを繰り返していると木曜日には緊急事態に変わってしまうかもしれない
- 優先順位付けのメソッドを駆使してもっとも効率的な順序で物事を進めていく