■ 1. イシューとは何か
- 著者紹介:
- 安宅和人氏は東大大学院修了後マッキンゼーに入社
- イェール大学で脳神経科学を研究後マッキンゼーに復帰
- 現在はヤフーCSO、慶応大学教授、政府関連業務も務める
- 本書の結論:
- 圧倒的に生産性の高い人になる鍵はイシューにある
- イシューを理解しているか否かが成果の分かれ目
- イシューの定義:
- テーマとなる問い、課題を意味する概念
- イシューの重要性:
- 仕事の成果はイシューと答えの掛け合わせで決まる
- 課題設定を見極める力は、答えの質を高める力より100倍重要
- 犬の道:
- 良いイシューを設定せず答えの質だけを追求する状態
- 安宅氏は生産性向上の上で避けるべき道と否定している
■ 2. ビール事例:イシュー設定の実践
- 状況設定:
- 上司からビールブランドの売上不振改善を依頼される場面を想定
- 陥りがちな失敗:
- 「ブランドイメージをどうリニューアルすべきか」を安易にイシュー化
- 若者受けを狙った施策など、的外れな答えを出してしまう
- 本来検討すべき点:
- ビール市場全体の規模がどう変化しているかを確認すべき
- 市場全体が縮小していれば、施策をしても売上回復は望めない
- 別イシューの提示:
- 高齢者層やアフリカ市場など、拡大が見込める対象を検討
- 上司の指示と異なるイシューの提示が成果向上につながる
- 教訓:
- 誤ったイシューに100点の答えを出しても意味がない
- 的確なイシューへの50点の答えの方が仕事は前進する
■ 3. ダメなイシューの条件
- (1) スタンスが曖昧:
- 良い悪い、やるべきやめるべきという判断や仮説がない状態
- 例として「ハイパードライの今後はどうか」を挙げる
- 見当がつかないため調査範囲が膨大になってしまう
- 答えを出しても具体性がなく次の行動につながらない
- (2) 常識的すぎる:
- 答えを出しても行動の変化が生まれないイシュー
- 例として「ブランド力を上げるべきか」を挙げる
- 誰もが分かっている当たり前の結論しか出ない
■ 4. 良いイシューの条件
- 逆の条件:
- スタンスが明確であり、常識を否定していること
- ビール事例での適用:
- 若者ではなく高齢者をターゲットにする案を再掲
- ターゲット転換というスタンスの明確さを評価
- 若い層を想定しがちな常識を覆している点を評価
- 良いイシューの本質:
- 結果として誰かの行動に変化を生むイシューが筋が良い
■ 5. 良いイシューを見つけ出すコツ
- 基本方針:
- 情報収集がイシュー設定における欠かせない事前準備
- 一次情報の重視:
- 誰のフィルターも通っていない生の情報を指す
- 工場現場の声、売り場や顧客の声などが該当する
- 一次情報が必要な理由:
- イシュー設定とは自分なりの仮説を立てることに等しい
- 二次三次情報は誰かの思惑や常識で編集されている
- 編集者の色眼鏡に影響され自分の仮説に至れなくなる
- ネットニュースへの注意:
- 三次四次情報化し脚色も含まれ不正確な場合がある
- そうした情報を基にイシューを設定するのは危険
- 情報収集の適量:
- 情報収集は重要だが集めすぎるのも良くない
- 一定量を超えて情報を詰め込むと知恵が出なくなる
■ 6. まとめと実践への呼びかけ
- 結論の再確認:
- 与えられた問題を解く力よりイシューを見極める力が重要
- ダメなイシューはスタンスが曖昧、常識的すぎるの2条件
- 良いイシュー設定には一次情報の収集が欠かせない
- イシューを忘れない重要性:
- イシューは仕事の方向性を示す軸、地図に相当する
- 調査、分析、プレゼンはすべてイシューに応えるための作業
- 作業に没頭するとイシュー自体を忘れがちになる
- 紙に書くなど目に見える形で常に意識することが大切
- 実践ステップ:
- 自分の業務のイシューを設定する
- そのイシューを上司や同僚と議論し共有する
- イシューを頭の片隅に置きながら作業に没頭する
- 著者の実体験:
- イシューを意識して仕事をして6年経つが、まだ未熟
- 見当違いのイシュー設定や忘却を繰り返している
- 意識して実践することで少しずつ上達している