ただ、誰が有能で、誰が無能かを判断することは、実はそれほど難しいわけではない。
それは、「ボリュームは小さいが、ちょっと考えなければならない仕事」をいくつか投げてみて、その仕上がりを見ればよいのである。
例えば
「検査を行う場合、その合否の判定基準を出せ」
「レビュー項目を洗い出してほしい」
「下半期の営業のターゲットをどのように設定すればよいか」
のような非定型的なタスクは、一つの判断材料になる。
そして残念ながら、無能の人は、この手の仕事がとても苦手だ。
私はUさんに休憩中に尋ねた。
「なぜ、一人ひとりに聞く必要はない、とおっしゃったのですか?」
Uさんは冷徹に言った。
「無能なやつには、意見を聞いても、ろくな話は出てこない。時間がもったいないし、会議の場は誰かを貶める場所ではない。」