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第6回 恐竜が絶滅した「瞬間」の化石が見つかった!

「K/Pg境界のところに恐竜たちが大量死して、屍が累々としているような地層があるはずだから、それを見てみたいと思いますよね。でも、そういう地層ってこれまで全然見つからなかったんですね。たくさん死んだとしても、そこに化石になる条件が整っていなければ、化石ってできないわけですから。それがとうとう見つかったという話です」

「淡水魚や、場所によってはアンモナイトや部分的にはトリケラトプスなど恐竜の化石なんかも入っている地層です。隕石が衝突したユカタン半島からは3000キロくらい離れていて、隕石衝突後に岩石が溶けて巻き上げられたマイクロテクタイトが入っているのが見つかりました。一部の魚を見ると、エラのところにまで入り込んでいて、要するに窒息死させるぐらいの量だったのでしょう。でも、ここからはイリジウムは出ないんです。マイクロテクタイトが降ってくるのは、衝突の後、45分くらい。一方、イリジウムはもっとゆっくりと、10時間以上後に落ちてくるので」

もっと具体的に言うと、その地層はもともと淡水の内海だったところにできたもので、衝突から10分以内に地震波による水面振動「静振(津波ではないことに注意)」が発生し、さらに45分以内にガラス質の小球であるマイクロテクタイトが赤熱した状態で降り注いだ。それによって死んだ動物たちは、その後、静振によって巻き上げられていた土砂とマイクロテクタイトが混じった堆積物の中に巻き込まれて化石化した……。

しゅごい。。。