太陽系内の小惑星帯にある準惑星ケレス(セレス、Ceres)は不毛の岩石小惑星と長年考えられていたが、表面下に海水をたたえる海洋天体であることが10日、主要探査ミッションの結果で明らかになった。
研究チームは2000万年前に形成されたオッカトル(Occator)クレーターに着目し、その表面下に塩水の「広大な貯留層」が存在することを断定した。
イタリアの国立天体物理学研究所(Istituto Nazionale di Astrofisica)のマリア・クリスティーナ・デ・サンクティス(Maria Cristina De Sanctis)氏は、AFPの取材に「今回の研究により、ケレスは土星や木星の衛星の一部と同様に、一種の海洋天体だと言うことができる」と語っている。
研究チームによると、塩の堆積層はこの200万年の間に形成されたように見えるという。宇宙の時間尺度で考えると、200万年はほんの一瞬のことだ。これは、塩水が今もなおケレスの内部から湧き上がっている可能性があることを示唆しており、今後の研究に重大な影響を与える可能性があるとデ・サンクティス氏は指摘した。
「これらの無機化合物はみな、生命の出現に不可欠であることが分かっている」
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