「磁気硬化」とは、既製のエポキシ樹脂にマンガン、亜鉛、鉄を配合した独自の磁性ナノ粒子を混ぜ合わせ、この「磁気硬化性樹脂」を小型の電磁気装置で生成した磁界に通し、磁性ナノ粒子を発熱させ、短時間で硬化させるという手法だ。
磁性ナノ粒子は電磁エネルギーが通ったときに発熱するよう設計されており、その際の最大温度や加熱速度も、磁性ナノ粒子によって調整できる仕組みとなっている。
研究論文の共同著者で南洋理工大学のラジュ・ラマヌジャン教授は「磁性ナノ粒子を既製のエポキシ樹脂と混ぜるという『磁気硬化』の手法により、あらゆる既製のエポキシ樹脂を『磁気硬化性樹脂』に変えることができる」と述べている。