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SFさながらのスペースコロニーを準惑星「ケレス」上空に建設する計画 最大収容人数は世界人口の約1万倍!

フィンランド気象研究所の宇宙物理学者であるPekka Janhunen氏が、火星と木星のあいだに広がる小惑星帯(アステロイドベルト)にある準惑星「ケレス」に人類を入植させる新しいアイディアを展開しました。

Janhunen氏が導き出した最適解は、ケレスの赤道上空の軌道上にスペースコロニーを建設することでした。スペースコロニーの高度はケレスの表面に十分近く、高さ約1,024km(約636マイル)の宇宙エレベーターを設置すればスペースコロニーを建設するための資材や補給物資を運べるといいます。また、スペースコロニーの居住空間内に地球に似た大気を作り出すための窒素、水、二酸化炭素を十分に確保できるという点でも、ケレスは好都合だといいます。

このスペースコロニーは巨大な円盤の表面に直径2km、全長10kmのシリンダー数千個を相互連結させるというSFさながらの壮大なスケール。各シリンダーを回転させることで内部に地球の表面に近い重力の環境を人工的に再現するという点では、O’Neill教授が提唱したスペースコロニーと共通しています。

各シリンダーは居住空間や農場、娯楽用の空間等に用いられることが想定されていて、Janhunan氏は都市エリアや田舎エリアなどの区分を設定するだけでなく、都市エリアでの重力は地球表面の81パーセント、シリンダー1つ当たりの人口は5万6700人、1人当たりの居住面積は2,000平方mといった綿密な計画も立てています。Janhunen氏によると、原理的には世界人口の約1万倍もの住民をこのスペースコロニーに収容できるといいます。

まずアステロイドベルトまで到達するのが大変そうではあるが