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3cmから1.7kmまですべてにピントが合った写真を撮れるレンズを開発。三葉虫の眼から着想

米国立標準技術研究所(NIST)の研究者らが、3cmから1.7kmの距離のどこにでもフォーカスを合わせられるカメラレンズを開発したと発表した。このレンズは通常のものとは異なり、約5億年前に生息していた三葉虫の一種が持っていた、特殊な眼の構造からヒントを得ている。

研究チームは、近点がわずか3cm、遠点が1.7kmに設定された39×39のメタレンズアレイを設計し、さらにこの合計1,521個のメタレンズから得た収差をすべて補正するため、マルチスケール畳み込みニューラルネットワークを使用した画像再構成ソフトウェアを構築した。

そして、このカメラを使って撮影したデータをソフトウェアで処理することで、3cmから1.7kmまでの間のすべてにおいてピントがくっきりと合い、さらに収差もないという、これまでにはなかった被写界深度の画像が生成できたという。

今回開発されたメタレンズは、画像の解像度を犠牲にすることなく集光性能を向上させられる。さらに収差を自動的に補正するため、誤差の許容度が高いと研究者は述べており、この技術を使ったライトフィールドカメラを作るのは、技術的にはそれほど難しくないとしている。

監視カメラやドライブレコーダーなんかに採用するのがよさそう