(1)酸化→還元
まず黒鉛を酸化させることによりシートの状態に剥離します。
得られるのは酸化されたグラフェンですので、これを還元することにより目的のグラフェンとする方法です。
初期には、KMnO4/H2SO4のような強力な酸化剤を用いて酸化するのが主流でしたが、岡山大学の仁科教授は、BF4-を溶解した水中において水を酸素源と利用する電気分解法を報告しています1)。
(2)液中剥離
グラファイトの層間に液体を浸透させることで剥離させる方法です。
酸化グラフェンを経由せずに直接グラフェンを得るので、欠陥が少ないのが特長とされています。
(3)化学気相成長(CVD)
金属触媒を用いてメタン等の炭化水素ガスを1000 ºC程度に加熱して基板上にグラフェンを形成させる方法です。大面積のグラフェンを合成しやすいとされています。
九州大学の吾郷教授は、単結晶体を基板として使用すると大面積で欠陥のないグラフェンが形成できると報告しています4)。