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太陽よりも輝く「石」 化石燃料時代の終わりを告げるか

ポネックさんの白熱した石の箱が非常に重要なのは、それらが大量の石炭やガスを燃やして加熱されたのではなく、ポネックさんの試作品を囲む何千もの太陽光発電ソーラーパネルが太陽光を受けることで加熱されたという点だ。

もし成功すれば、ポネックさんとその新興企業アントラ・エナジーは、数兆ドル規模の新たなエネルギー貯蔵分野の一翼を担うことになるかもしれない。そこでは、太陽や風を利用するだけで世界最大級の工場を稼働させるのに十分な温度に石の箱を加熱する。

「バッテリー」という言葉は、自動車や電子機器に使われている化学的なものを思い起こさせることが多い。蓄熱技術を用いた岩石には現在、1800年代に誕生した「カウパーストーブ」として知られる発明のおかげで、リチウムイオン電池の10倍のエネルギーが蓄えられている。精錬所でよく見られるれんがを積み上げた巨大な塔が溶鉱炉の排熱を吸収して3000度近くまで加熱。その後、約20分間にわたって100メガワットを超える熱エネルギーを供給する。

太陽炉と炭素製のレンガ的なもので蓄熱するという話か。

高温を持つ設備は溶鉱炉や焼却炉と同じで取り扱いが難しいから一般家庭に普及させるのは難しそうだが。