宇宙の中でも特に強大な存在であるブラックホール。
その回転エネルギーを取り出す理論的な方法として「ブラックホール爆弾」と呼ばれる現象があります。
これは、ブラックホールの周囲に閉じ込められた波動がエネルギーを増幅し続け、ついには爆発的に放出されるという奇想天外なアイデアです。
ですがこれまで、このブラックホール爆弾のアイデアの実証はかなり困難だと考えられてきました。
ところが今回イギリスのサウサンプトン大学(UoS)で行われた研究によって、このブラックホール爆弾に相当するエネルギーの暴走現象が、史上初めて地上の研究室で実現されました。
実際の実験では入力ゼロの状態でも熱雑音レベルのわずかなゆらぎが指数関数的に増幅し、やがて指数関数的に電磁エネルギーが蓄積されていく様子が示されています。
量子真空ゆらぎや暗黒物質の探索につながる実験手法としても期待されますが、その仕組みの核心とは何でしょうか?
研究内容の詳細は2025年3月31日に『arXiv』にて発表されました。