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実はすごい快挙。原子の粒が自由に動く様子の撮影に成功

どうやって撮影したのかをざっくり説明します。

1)レーザーの光で冷やして、原子の動きをゆっくりにする

2)冷やされた原子をレーザーの光で浮かせて、雲のように集める

3)「Atom-resolved Microscopy(原子分解能顕微鏡)」という原子レベルの小さな構造も観察できるし撮影もできる特殊なシステムで撮影する

これまで固定されていない原子の動きは、理論上でしか理解されていなかったので、動いている姿がそのまま撮影できたのはすごいことなんです。

撮影できただけでもすごいのに、さらなる発見もありました。

それが、「ボース=アインシュタイン凝縮」と「ド・ブロイ波」を確認できたこと。超簡単に例えるなら、「地球は丸いって話には聞いていたけれど、宇宙から撮影したら本当に丸かった! 」というレベルの確認ができたってことです。

今回の発見は大発見だっただけでなく、量子コンピューターの開発にもプラスの効果が期待されています。

例えば、エラーの原因の発見。原子が見えることで、量子ビットのエラー原因を追跡できるようになります。

あと、最適な動きの確認ですね。理想的な量子ビットの動きが観察できれば、計算精度も向上するでしょう。

実用化はまだ先ですが、今まで見えなかった部分が見えるようになったことで、開発スピードが加速するかもしれません。