株式会社 New Hydrogen Fusion Energyは、4H/TSC理論(後述)に基づく新しい核融合反応の実用化を急ぎ、温暖化対策へ貢献するために生まれました。
愛知県「2025年度 新あいち創造研究開発補助金」と、豊田市「令和7年度 ものづくり創造補助事業」に採択されました。これらの支援により発熱性能の向上を加速しています。
今年の冬、暖房機の実証試験を開始します。
新しい原理の核融合反応(4H/TSC理論)は、高橋大阪大学名誉教授の35年に渡る常温核融合の研究により到達した結論です。4H/TSC理論は、4個の水素原子が金属固体の内部や表面で核融合反応を起こすものです。
中性子などの放射線は検出されていません。
一般に流通している軽水素が燃料となるので、重水素や三重水素は不要です。
4H/TSC理論では、軽水素の核融合反応により、地球には、ほとんど存在しないヘリウム3の生成を予測していました。すでに理論の証明となるヘリウム3が測定され、応用物理学会誌2025年2月の電子ジャーナルに掲載されました。
発熱量に比例したヘリウム3原子が生成されていることが示され、理論の裏付けが完了したと考えています。(https://iopscience.iop.org/article/10.35848/1347-4065/ada658/pdf)
【新しい原理の核融合反応の特徴】
・複合粉末中の微小なニッケル金属(貴金属は不要)で反応します
・軽水素ガスを燃料として、粉末材料1㎏当り1kWの熱を発生します
・入力電力の2倍以上の熱出力が発生し、安定した長期間の発熱が可能です(実用時の目標は入力電力の10倍を超える熱出力を目標としています)
・発熱量や温度の制御も容易に可能です。
・一般的な工業用設備の温度域である400-1000℃で安定に運転できます
・放射線の発生は理論上ありません。測定値は自然界の存在量を超えません。
・軽水素の消費は極微量ですので、年単位の長期の自立運転が可能です。
従来の熱核融合反応と、新水素核融合反応の利用面の特徴
従来の熱核融合は重水素と三重水素(トリチウム)を燃料とした核融合反応が主流です。
大量の中性子が発生するため、材料の放射化や中性子・ガンマ線への対策が必要です。
新水素核融合は軽水素のみを燃料とし、中性子やガンマ線などの放射線は直接には発生しません。
新水素核融合反応では、生成物のヘリウム3と陽子の運動エネルギーが複合粉末中で熱エネルギーに
変換され発熱します。放射線対策は不要な原理です。
従来の熱核融合は大規模に発電し、送電網を利用して、社会に電力を供給する集中型システムに向いています。
新水素核融合熱源は、中小規模の自立熱源に向いています。送電網やガス導管を必要としない分散型自立熱源として,工場やコミュニティー単位での使用に向いています。
集中型エネルギー源と分散型エネルギー源を適材適所に配置することで、CO2ガス発生の抑止(地球温暖化対策)と、エネルギーコストが非常に安価でレジリエンス性(耐久性・復元性)の高い社会を実現することができます。