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【神が存在する5つの証拠】宇宙は私たちにとって都合が良すぎないか【ゆっくり解説】

要約:

■ 1. 宇宙の基本設定が絶妙すぎる

  • 宇宙には重力、電磁気力、強い力、弱い力という4つの基本的な力がある
  • これらの強さがわずかに違うだけで宇宙の姿は大きく変わってしまう
  • 重力定数の例:
    • もしこの値が今より数%違っただけでも星や銀河の形成時期や規模が大きく変わると指摘されている
    • 重力が強すぎれば星の寿命は極端に短くなる
    • 弱すぎれば星が生まれにくくなる
    • ケーキを焼く時のオーブンの温度管理に例えられる(180°じゃなくて170°や190°だったらうまく焼けない)
  • 宇宙の膨張速度:
    • もしこの速度が早すぎたら物質が集まって星や銀河になる前に散らばってしまう
    • 逆に遅すぎたら宇宙全体が重力で潰れてしまった可能性がある
    • ちょうどいいスピードで膨張している
  • 電子の質量と陽子の質量の比率:
    • この比率が変わると原子のエネルギー準位や化学の振る舞いが大きく変わってしまう
    • 現在のような化学反応や生命は成立しにくくなる可能性がある
  • この絶妙なバランスを「宇宙の精密調整」と呼ぶ
  • 重力、膨張速度、原子の質量比など、これら全てが絶妙に調整されており、どれか1つでも狂っていたら私たちは存在できなかった

■ 2. マルチバース(多元宇宙論)

  • この宇宙以外にも無数の宇宙が存在するという説
  • それぞれの宇宙で物理法則や定数が違って、その中でたまたま生命が存在できる条件の宇宙が私たちの宇宙だという考え方
  • 失敗した宇宙は無数にあるけど、私たちは当たりを引いた宇宙にいるという説明
  • ガチャを無限回引けばいつかは当たりが出るという考え方

■ 3. 地球の環境が生命にとって都合が良すぎる

  • 太陽との距離:
    • 地球は太陽から約1億5000万km離れている
    • この距離をハビタブルゾーン(生命居住可能領域)と呼ぶ
    • もう少し太陽に近ければ海は蒸発して金星のようになる
    • 逆に遠ければ凍りついて火星のようになる
  • 地球の軌道:
    • 楕円の度合が小さくてほぼ円に近い
    • これによって年中の受ける日射の振れ幅が小さめに保たれ、気候が安定している
  • 月の存在:
    • 月は地球の自転軸を安定させている
    • もし月がなかったら地球の自転軸は大きくぶれて気候が極端に変わってしまう
    • 夏は灼熱、冬は極寒という環境になっていたかもしれない
  • 磁場:
    • 地球には磁場があり、この磁場が太陽からの有害な放射線を防いでくれている
    • 火星は全球的な磁場を失ったことに加え重力の弱さなど複数の要因で太陽風によって大気が長期的に失われたと考えられている
    • 磁場が弱いと大気の喪失や強い放射線暴露のリスクが上がり、地表で生命が長期間安定して存在するのは難しくなる
  • プレートテクトニクス:
    • 地殻が動くことで火山活動が起きて二酸化炭素を調節している
    • 地震を起こす原因だが、これが長期的な気候の安定につながっている
  • 木星の存在:
    • 木星は太陽系で最も大きな惑星で、その強力な重力が小惑星の軌道に影響を与えている
    • 結果として地球への衝突頻度を下げる場合もある
    • 地球を小惑星などの衝突から守ってくれている

■ 4. 水と炭素の特殊な性質

  • 水の特殊性:
    • 氷が水に浮くという性質がある
    • ほとんどの物質は固体になると液体より重くなって沈むが、水は例外で凍ると軽くなる
    • もし氷が沈んだら冬になると湖や海の底から凍っていってやがて全部凍りついてしまい、魚が全滅してしまう
    • 氷が浮くおかげで水面だけが凍って下の水は液体のままで、魚たちは冬を越すことができる
    • 水は比熱が高いという性質も持っており、温まりにくく冷めにくい
    • 海があることで地球の気温が安定している
    • 水は溶媒としても優れており、色々な物質を溶かすことができるから生命活動に必要な化学反応がスムーズに進む
  • 炭素の特殊性:
    • 炭素は4本の手(化学結合)を持っていて他の原子と結合しやすい
    • だから炭素は無数の複雑な分子を作ることができる
    • この性質のおかげでタンパク質やDNA、脂質といった生命に必要な物質が作れる
    • シリコンも炭素と似た性質を持っているが結合が弱くて複雑な構造を作りにくい
  • 宇宙に水や炭素自体は比較的豊富に存在するが、問題は長期に液体の水が安定して化学進化を支える環境が揃うことが稀有であること
  • 材料はあっても使える環境が少ない
  • 地球はその条件が奇跡的に整っていた

■ 5. 量子力学の不思議さ

  • 量子力学には主に3つの不思議な特徴がある:
    • 不確定性原理: 粒子の位置と運動量を同時に正確に測定できないという原理。粒子の位置を正確に知ろうとすると速度が分からなくなり、逆に速度を正確に知ろうとすると位置が分からなくなる
    • 波動関数の崩壊: 量子の世界では粒子は観測されるまで確定した状態にない。観測した瞬間にある特定の状態に崩壊する。シュレディンガーの猫の思考実験で説明される(箱を開けて観測するまで猫は生きている状態と死んでいる状態の重ね合わせにある)
    • 粒子のもつれ: 離れた粒子同士が瞬時に影響し合う現象。アインシュタインですら「不気味な遠隔作用」と呼んだ

■ 6. ゲームとの類似性

  • これらの特徴がまるでゲームの仕組みたいだという指摘がある
  • 光速不変の原理とゲームの処理速度:
    • アインシュタインの特殊相対性理論で重要な原理で、真空中の光の速さは常に一定で約30万km/秒
    • どんな状況でも光の速さは変わらない
    • これがゲームの処理速度の限界に似ている
    • ゲーム内でどんなに早く動くキャラクターがいてもゲーム全体の処理速度は変わらないのと同様
  • 波動関数の崩壊とゲームの描写:
    • ゲームでは遠くにあるものは全部詳しく描写せず、近づいてから初めて細かい部分が見えるようになる
    • これが波動関数の崩壊に似ている(観測するまで詳細が決まっていない)
    • まるで私たちが見ていないところは省エネのために描写を省いているみたい
  • 粒子のもつれとゲームの情報伝達:
    • 粒子のもつれはゲームのキャラクター同士が離れていても瞬時に情報をやり取りできるのに似ている

■ 7. シミュレーション仮説

  • 私たちが実はゲームの中のキャラクターなんじゃないかという考え方
  • 私たちがゲームの主人公である可能性もある(この世界を体験するために作られた特別な存在)
  • 私たちの意識は別の世界から来てて、このシミュレーションを体験しているのかもしれない
  • 神様ってゲームを作った人という可能性もある
  • 量子力学の不確定性はまるでゲームの乱数システムのようにも見える

■ 8. 生命が偶然誕生する確率

  • 生命がどうやって始まったのか今でもはっきりとは分かっていない
  • エントロピー増大の法則:
    • 物事は時間が経つにつれて無秩序になっていくという法則
    • 綺麗に整理された部屋は放っておくとだんだん散らかっていく
    • 逆に散らかった部屋が自然に綺麗になることはない
  • スマートフォンの例:
    • 袋の中にスマートフォンの部品を全部入れてガチャガチャ振り続けても完成されたスマートフォンが出来上がる可能性はほとんど0に等しい
    • エントロピー増大の法則を考えると基本的には時間が経つほど部品はバラバラになっていく
    • 生命はスマートフォンよりもずっと複雑である
    • 人間はスマートフォンのような精密な機械は作れたけど、現代の科学を持ってしても生命を1から人工的に作ることはできない

■ 9. DNAとタンパク質の複雑さ

  • DNAやタンパク質の構造は情報を正確に伝える仕組みになっている
  • DNAの塩基配列は本のページに書かれた文字列のようなもので、この文字列が意味のある情報になっている
  • 「魔理沙は黒色の帽子が好き」という文章を適当に文字を並べて偶然作る確率はほとんどない
  • DNAの情報量はその何億倍もある
  • これが偶然できるというのは図書館の本を全部床に投げ出してそれらが偶然に意味のある順番に並ぶようなもの
  • だからこそ何か知的な設計者がいるんじゃないかと考える科学者がいる

■ 10. 結論

  • この宇宙を構築した創造主がいてもおかしくない
  • 神の存在は科学的には証明できないが、偶然の積み重ねだけでは説明しきれない秩序が見える
  • まるでプログラムのように精密に設計されている
  • これは信じる信じないの問題ではなく考えるきっかけである
  • なぜこんなにも都合が良いのか?それを考えること自体に意味がある
  • 私たちは創造主が作った世界の登場人物なのかもしれない