■ 1. プラスチック汚染の現状と健康リスク
- 海へのプラスチック流入量は年間1100万トンと推定され2040年には約3倍に増加すると見込まれる
- マイクロプラスチックは人間の脳・肺・消化管・胎盤から検出されている
- 心臓発作・脳卒中・腸疾患・呼吸器疾患リスクの上昇を示唆する研究が存在するが因果関係の証明にはさらなる研究が必要
- プラスチック素材に使われる添加物は1万6000種類以上あり毒性データが存在しない物質も多い
- 暴露経路として空気中のマイクロプラスチックの吸入および食品・水を通じた摂取が主なものとして挙げられる
- 約1300種の海洋生物がプラスチックを摂取しており散発的ではなくありふれた現象となっている
- マイクロプラスチックはエベレスト山頂やマリアナ海溝でも発見されており地球規模で遍在する
■ 2. 個人レベルでの対策
- 食品をプラスチック容器に入れたまま電子レンジで加熱しない
- ペットボトルの代わりに再利用可能な金属またはガラス製の容器を使用する
- 使い捨てコーヒーカップの内側はプラスチックコーティングされているため使用を避けることが望ましい
- 洗濯時の対策:
- 洗濯は衣類からマイクロファイバーを発生させるマイクロプラスチックの主要な放出源である
- 中性洗剤を使い低温で洗濯することで繊維へのダメージとマイクロファイバーの放出を抑制できる
- 洗濯機に外部フィルターを取り付けることで排出水中の粒子を最大90%削減できる
- マイクロファイバーを集める洗濯ボールや目の細かい洗濯ネットの活用も有効である
■ 3. システムレベルで必要な変化
- 使い捨てプラスチックの削減:
- 使い捨てプラスチックを中心にプラスチックの生産量を大幅に削減することが第一の変化として必要
- 海岸清掃活動において食品容器・ビニール袋・カトラリーなどの使い捨てプラスチックが最も多く回収される
- プラスチックの流通管理の適正化:
- 大半のプラスチックリサイクル施設は老朽化しフル稼働状態にあり効率的な処理が行われていない
- 生産から流通に至るプラスチックの適正管理体制の構築が第二の変化として求められる
- 市民・産業レベルの行動:
- 消費者が意見を小売店・メーカー・意志決定者に伝えることがプラスチック削減につながる
- 包装の効率化と食品包装の簡易化を個人だけでなく産業・商業レベルで推進することが必要
■ 4. 取り組みへの姿勢
- プラスチックを完全に排除できなくても嘆く必要はなく意識して取り組みを継続することが重要
- 完璧を目指すのではなく繰り返し使えるものを選ぶ・プラスチック以外の素材を選ぶ・購入物に注意を払うといった意識的な行動が環境への排出削減につながる
- 一人ひとりの日々の小さな行動が波及することで持続可能な環境の維持につながる