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宇宙の3次元地図が完成、「暗黒エネルギー」の正体解明へ 国際研究

米ローレンス・バークレー国立研究所などの国際研究グループは、過去最大の宇宙の3次元地図を作成したと発表した。この地図を使って過去と現在の銀河の分布を比べれば、宇宙の膨張を加速させている謎の「ダークエネルギー(暗黒エネルギー)」の正体に迫れる可能性がある。

米アリゾナ州のキットピーク国立天文台にある口径4メートルの望遠鏡に搭載された観測装置を使った国際研究プロジェクト「暗黒エネルギー分光装置(DESI)」の研究成果だ。5000本の光ファイバーを用い、一度に膨大な数の天体を観測できる。各天体の地球からの距離を割り出し、宇宙のどこに分布しているのかを立体的に描き出す。

このプロジェクトは5年間かけて約3400万個の銀河や「クエーサー」と呼ばれる明るい天体のデータを収集することを目標にしていた。実際には4700万個以上の銀河やクエーサーに加え、天の川銀河の研究に用いられる2000万個以上の近傍の恒星を捉えることに成功した。

DESI所長のマイケル・レヴィ氏は「観測機器は予想以上の性能を発揮し、得られた結果は信じられないほど刺激的なものだ」とコメントした。

研究グループは今後、作成した宇宙地図や得られた観測データを基に、宇宙の約70%を占める暗黒エネルギーの性質の解明に挑む。観測期間を2028年まで延ばし、さらに広い領域と暗い天体の調査も進める。

DESIの解析では、暗黒エネルギーが時間とともに変化している可能性が示唆された。この現象をもし裏付けられたら、これまで一定の力を仮定してきた標準的な宇宙論のモデルを修正する必要が出る。