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JAXA、IHIエアロスペースを資格停止処分 H3打ち上げに影響も

宇宙航空研究開発機構(JAXA)は2日、IHI傘下のIHIエアロスペースを同日付で資格停止処分にしたと発表した。同社は国の大型基幹ロケット「H3」に欠かせない部品を扱う。今後の打ち上げに影響する可能性がある。

競争入札参加資格を5カ月停止する。JAXAとの契約で不当な費用請求などが多数あったことを確認したためとしている。

IHIエアロスペースはH3の推力を高める「固体ロケットブースター」を手がける。JAXAと開発を進める小型ロケット「イプシロンS」では主要な企業として関わる。IHIエアロスペースしか製造できない部品を多く手がける。日本の宇宙開発を支える中核企業だ。

6月10日のH3の6号機の打ち上げは予定通り実施される見通しだ。ただ、以降の打ち上げについては遅れる可能性がある。世界で急増する小型衛星の打ち上げ受注をめざすイプシロンSについても影響は避けられない。

打ち上げ計画への影響を最小限にするため、JAXAはロケットの製造に欠かせない部品については「厳格な検討をした上で随意契約をすることも検討する」としている。

IHIエアロスペースはロケットや人工衛星の関連部品をJAXAに納めている。製造過程では製品の加工や組み立てに専用の治具や工具を使う。保守が必要になると年度ごとにJAXAと契約を結び、作業完了の報告後に費用が支払われる仕組みだった。

治具や工具の保守業務などについてIHIは過去10年分の契約を調査した。438契約のうち14契約の92件で事実と異なる報告があった。92件のうち89件は、治工具などのメンテナンス作業が完了していないにもかかわらず作業が完了したと報告していた。

H3の打ち上げ失敗などもあり、日本は現在人工衛星を宇宙に届ける手段を喪失した異例の事態になっている。6月10日にH3の打ち上げを成功させ、ロケットの早期の運用再開をめざしている。こうしたなか、中核企業の資格停止処分は日本の宇宙開発にとって大きな痛手だ。

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