/note/social

マガジン限定記事「次世代の社会観」

かれらと詳しく話をしてみて感じたのは、いわゆる「Z世代・ミレニアル世代」と「ロスジェネ世代」では、「社会」という枠組みに対する基本的な認識や前提がまったく異なっているということだ。

とくに「Z世代」で顕著なのは、「国」や「政治」や「社会」といったマクロの統治的機構に対して「自分たちの暮らしをなんとかしてくれる(べき)もの」という概念をそもそも持っていないという点だ。

「こっちがなにを言おうが、国や政治が一人ひとりの暮らしにどうせ責任を負うことなんかないのだから、そんなこと(≒国に暮らしをなんとかしろと抗議すること)に時間を使うくらいなら、自分たちの稼ぎのために時間を使った方がよほどコスパがよい」と、かれらはもっぱら考えている。

[...]かれらからすればロスジェネ世代は「自分たちで暮らしを改善するために時間やリソースを使うのではなく、ひたすら国や政治に『失われた人生の損害賠償』を求めている」ようで、どうやらその姿や言動が――かれらの社会観と整合的でないため――あまり快く見えないようなのだ。