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声優やってるwwwwww

女です、声優やってます一応。声優を名乗っていいのかすら、、、。

所属事務所は弱小、あまり仕事ない、取れない。

もちろん私も下手だから落ちまくり、下手というか結局いっぱいいる人達と似たような演技しかできない。だから、可愛くなくて若くない私は選ばれない。ようは何もないから。

テレビアニメ、ネットアニメ、出演ゼロ。珍しい話じゃない。ウィキペディア、もちろんない。

一度ソシャゲのモブ収録の時、たまたま某有名声優の収録見学させてもらえたんだけど(今はコロナで無理だがね)うますぎて、なんていうかね、どういう解釈してどう演技したらああいう演技できるのかさっぱりわからなかった。到底自分には手の届かないものだった。

ソシャゲで名前あるキャラやらせてもらった時は感動したなー、嬉しかったなー、友達にも親にも報告した!友達が課金して引いてくれた時は、あー私声優やれて良かったなーって、、、まあ、短い命(サ終)でした。

声優に夢見て大学は親に無理言って東京の声優の専門に、楽しかったなー。

成人式で声優の専門にいることが誇らしかった、けど、周りの反応はえ?とか、あーそうなんだ、とかが多くて、見てろお前ら!そのうちテレビで名前見るからな!と思ってた。仲のいいオタク友達は応援してるね!有名声優に会ったら教えてね!で、楽しかった嬉しかった。

そんなこと言ってられるのも今だけだったねー、オーディションってあんなに落ちるんだーわははー!ゼロゼロ続けているうちに30も超えて、声優としてはもう存在意義はほぼない。

バイトがないと生活できない、正社員にはなれないし、正社員になるスキルを持ってない。パソコン?電話?趣味の範囲でしかできない。

一度バイトの面接で何かパソコンスキルありますか?って聞かれてパソコンで絵が描けたり、サイトをって言ったらそうじゃなくてって言われて、、、本気でわからなかったからおどおどしちゃって、そしたらその人も困った顔してて、エクセルとかワードとかって聞かれて、ちょっと触れます(見栄)って言ったらもちろん落ちた。あー私そういう基本も知らないんだって恥ずかしくて、その日は泣いた。

今は本名じゃない仕事がメイン、そっちも売れてるかって言われたら、、、正直上がうますぎて、経験もないし、ここでもありきたりな演技しかできないことに打ちのめされた。褒められるけど、私じゃなくてもいいんだよ結局。その都度消費されるだけ。

けど、似たもの同士の集まりだからか、同年代の人たちとは割と仲良くやれてるのが救い。今でも恥ずかしいけどこの仕事なくなったらもう生活できないし、声優になった意味もないし、でも親になんて言えば、、、。

まーでも割とちやほやされるのは嬉しい、多分みんなそうだよね。

ここまでだとなんだ割と生活できるんだなって感じなんだけど、時々心底しんどくなる。

というのも、数年前にたまたま、都内で同級生に会った。同じクラスになったことあるし、別クラスでも委員会一緒だったから、そこそこ話してた人で思わず話しちゃったよね。

わー久しぶり、元気してた?

うんしてたー、声優やってんだよね

そうそう、まあ、仕事ないけどねーww

あーそうなんだ笑

こんな感じ、そりゃ相手も困るよねこんなこと言われてもさー。

今何の仕事してるの?

今?普通に事務だよ(普通に事務ってなに???)

へーそうなんだ、すごいね!パソコンとかでしょ!

そうかな?普通じゃない?

いやいやすごいよー、私も頑張らないとなー

うん頑張って!それじゃあまた

うん、ばいばーい

これで終わり、後になって平日だったと気付いた。仕事途中だったら申し訳なかったな。

普通に事務、ができるのは、私みたいな、一般社会で生きていくスキルを身につけてない人からしたらすごいことですよ。オンリーワンを目指して、ダメで、そしたらもう普遍的なものじゃないとダメじゃん、普遍的でいられることはこんなにすごいことだったんだ、成人式の日のドヤってた自分を殴りたい。

エクセルやワード、もう30過ぎた私ができないまま就活は無理、それ通うのもお金がかかる。当たり前の社会人のやりとり、私は何となくしかできない、教わってないし。新しいことを始める勇気がもはやない、そんな体力もない。今のまま、私は何も持たないまま何となく声優もどきとして生きていくしかない。

いつまで??私はあと何十年を今のままで?やれる?どんどん若い子が出てくる業界で、特に何のスキルも、特徴も、特技もない私が??無理ゲー。

地元で働いている人、東京に出て働いている人、家族がいる人、1人でも普通に生きている人、いろんな人がいる。私もその色んな人の中のひとりだ、でもとても並べない。私はただ日々を消費しているだけ感が強い、今の仕事がなくなった時を思うと怖くてたまらない。親は遠回りに戻ってきたらと言う、こっちでも声の仕事あるらしいよって、、、無理だよ、今更同級生に合わせる顔がない。友達に合わせる顔がない。親に合わせる顔がない。それに、地元に戻って、周りの知った人達が普通に仕事してるのを目の当たりにしたら、とても私の自尊心が持つとは思えない。東京という土地にいるからこそ私は今保たれている。

みんな、散々言われているが、声優になりたい!はいい、なるのもまあできる、でもい続けるのは非常に厳しい。まず演技よりも顔、顔がないとほぼ無理。でも演技めちゃくちゃうまいと気に入られて色んな役もらえるらしい、知らんけど。

知ってることは、私たちもどきは、成れなかったら生きていく術を持っていないこと。そして周りのほとんどはそういうものを当たり前に持っているということ。そういうことに、心が折れそうになること。

今若くてもいつかは歳をとる、若さには限定的な価値しかない、でも選ばれなかったらただ単に歳をとる。何も持たないまま歳だけをとる、悲惨だぞ。

私は、もしやり直せるなら、普通の仕事ができるような人生を選びたい。あの時バカにして見下したことを悔いている。けどもう選べない、だから私はなんとかしがみついていくしかない。

侘び寂を感じる趣深い増田文学