中国が香港をああいう形にしたのには理由があって、『金の卵を産む』香港ではなく、『金持ちで共産党に従わなかった逃亡者』の街という意識が間違いなくあった。
もちろん、上海で代替できるという下心もあっただろうが、香港という街の粛清に少なくない人民は歓声をあげたと聞く。
で、起こるだろう台湾危機だが、これを戦争という視点で見ると間違えかねない。
彼らが台湾を『占領』するならまだどうとでもなる。
問題は台湾を『粛清』する場合だ。
大陸からひたすらミサイルを降り落とし続けるだけで達成されるこの選択を今の中国首脳部は取りかねない。
もちろん、そうなれば日米が黙っていないが、ロシアのウクライナインフラ攻撃を見ればわかる通り、あの手の嫌がらせは守ろうとしても守り切れないし、かといって大陸本土を潰すには中華大陸は広すぎる訳で。
何よりもやばいのは、今の中国首脳部は経済より政治を、もっと言えばレガシーを求めている。
とりあえず、中間選挙までの時間が本当に怖い。
米国中間選挙の結果は中露両国の意思決定に確実に影響を与えかねない。
そして、中間選挙の選択が正しいかどうかが米国人にすらわからないというのが本当に救いがない。
どうか極東が穏やかでありますようにと無駄だと思いつつも祈らずにはいられない。