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JR大阪駅の御堂筋口の「咲全国編×雀魂」のコラボの広告について、前衆議院議員という社会的影響力のある...

JR大阪駅の御堂筋口の「咲全国編×雀魂」のコラボの広告について、前衆議院議員という社会的影響力のある公人あるいは準公人が、表現キャンセルの火付け役となる情報発信をSNSで行うことで、私人の表現(営利表現)の萎縮を生じさせ、あるいはそのきっかけを作る行為は、【非立憲】的であるというべきだ

@YusukeTaira

法律にも条例にも違反していない表現の自由の行使について、一元国会議員が「性的」に感じたというだけで、それをいかがわしい表現だと暗に示して公共スペースから排除しようとする行為は、特にその情報が(例えばツイートがバズることで)拡散すると、市民の表現行為に強力な萎縮効果を及ぼすことになる

@YusukeTaira

ゾーニングの呼び掛けといえば聞こえはいいが、それは表現の自由の意義を大幅に減殺する行為であるから非立憲的というほかない

他にも問題がある。違法行為ではないにもかかわらず、いかがわしい行為だと公人・準公人がレッテルを貼る機能を持つ情報発信をすると、表現者への差別にもつながってしまう

@YusukeTaira

私も以前拙い解説を公表したが、あいちトリエンナーレ2019の「表現の不自由展・その後」の展示(企画展)につき、国家議員等が扇動的な情報発信をして企画展を中止に追い込み、それがきっかけとなって芸術祭への補助金が不交付とされた(キャンセルされた)問題も、本質的には同じ問題というべきだろう

@YusukeTaira

ちなみに、表現のゾーニングが、不特定多数人の「聴衆」への情報伝達、「聴衆の探索」という表現の自由の意義を大きく削ぐという点については、紙谷雅子教授の「囚われの聴衆」事件の解説(長谷部恭男他編『憲法判例百選 第7版』(有斐閣、2019)45頁)が分かりやすい

@YusukeTaira

このたび元(前)国会議員が問題視した広告を公共空間から排除すれば、ジェンダーギャップ指数を引き上げられる、という趣旨の発言もあるようだが、公人がたまたま目にしたというだけで、個人の(法律にも条例にも反しない)表現の自由を補償もなく犠牲にして守るべき「指数」とは一体……

全体主義では?

@YusukeTaira

そもそも、元(前)国会議員が問題視した広告を公共空間から排除すればジェンダーギャップ指数を引き上げられる、という科学的な因果関係など無いですよ。完全にお気持ちだけの発言というほかない。こういう発言をする人は立法事実を重視した法律や条例を作ろうとはしなさそう。権力を持たせたら恐ろしい

@YusukeTaira

こういった(準)公人のツイートは、悪法の立法事実(めいたもの)になる危険もある。お気持ち差別助長情報が拡散して新法(悪法)は出来てからでは遅すぎる

公人の非立憲的な言論に対しては対抗言論をもって抵抗することが、人権保持のための市民の「不断の努力」(憲法12条前段)にもなりうるといえるだろう

@YusukeTaira

ちなみに、表現の自由」(憲法21条1項)についての「不断の努力」(憲法12条前段)に関する拙稿↓↓を、東京弁護士会の会報『LIBRA』で公表しています

平裕介「公道で選挙演説を聴く市民の政治的言論の自由と『現在』の市民の『不断の努力』」LIBRA2019年10月号23頁

https://www.toben.or.jp/message/libra/libra-2019-10.html

@YusukeTaira

表現の自由の問題と公共のスペースでの広告としての適切性の線引きやゾーニングの問題は「別」だという言説は、まやかしだというほかない。表現の自由の問題ではない、という人ほど、意識的あるいは無意識のうちに憲法や憲法上の権利の価値、趣旨を軽視している。勉強すべき。「アップデート」すべきだ

@YusukeTaira

前国会議員が問題視した広告の表現内容の問題なのに、じゃあヌードポスターを駅に貼っても良いんですか?と事案違いの話を持ち出すアカウントもあるが、会話が成り立たない蓋然性が高すぎるので、ブロック一択が妥当だろう。ブロックもまた消極的表現の自由(コミュニケーションしない自由)の行使である

@YusukeTaira