オランダのエルンスト・カイパース保健相が、末期的な病気で耐えられないほど苦しんでいる1歳から12歳の子どもの命を医師が積極的に終わらせることができるように、規制を修正すると発表しました。
フローニンゲン・プロトコルに対する専門家の意見はさまざま。オランダ保健省の委託で2019年に発表された研究では、同年に死亡した多数の子どもたちの死因が調査されていますが、医師が意図的に死を早めたケースは確認されませんでした。しかし、治療不可能な脳腫瘍を抱えた子どもが臨終間際に嘔吐や叫び声、発作を起こした事例や、1日に何十回から何百回もの発作を起こすてんかんの子どもの事例が確認されており、一部の子どもや家族が苦しみを味わっているケースがあることが報告されています。この研究では、小児への緩和ケアの提供方法を改善するとともに、このような極端なケースで安楽死の選択肢を提供するために規制を変更することが提言されていました。
ただし、オランダではフローニンゲン・プロトコルを「滑りやすい斜面」として、つまり「一度認めたら適用範囲が拡大されかねない危うい原則」として見なす意見もあり、議論には慎重を期すべきとの声も上がっています。
人間はただ漫然と生かされるのではなく、死ぬべき時に死ぬべきという考え方も広まるべきだ。