大学に爆破予告ファクスを送ったとして男2人が起訴された事件に絡み、男ら「恒心(こうしん)教」を称する人たちが拠点とする匿名の掲示板に、企業や組織から流出したとみられる個人情報が大量に掲載されていることが分かった。企業や組織側への取材で、少なくとも計113万件が確認された。
情報は企業のサイトがハッキングされるなどして流出したとみられる。流出したアドレスに脅迫メールが送りつけられたり、氏名や住所などが会員登録に悪用されたりといった被害が出ている。
「恒心教」は、不特定多数の人物が集まる匿名のネット掲示板を拠点とし、特定の弁護士らへの嫌がらせなどをすることについて使われる言葉。2012年ごろから続き、宗教性はない。
「恒心教」が集う掲示板は複数ある。朝日新聞がそのうち二つを確認したところ、20年から23年9月までの間に、27の企業や組織の名と共に、個人情報とみられる計129万4026件分が投稿されていた。うち11の企業・組織が不正アクセスによる情報流出被害があったと公表しており、合計で113万822件が取材で確認された。残る約16万件は企業側が取材に応じなかったり、取材で確認しきれなかったりした。