/note/social

ひとり親支援のNPOで使途不明金800万円 元職員を解雇

ひとり親世帯を支援する認定NPO法人「しんぐるまざあず・ふぉーらむ」(東京都、赤石千衣子理事長)は2日、2019~22年度の4年間で計約800万円の使途不明金が生じており、会計を担当していた元職員が帳簿を改ざんするなどした疑いがあると発表した。同法人は第三者委員会を設置して調査を進めるとともに、元職員を懲戒解雇した。

同法人によると、23年5月、22年度会計の決算をしている過程で法人の現金が不足していることが発覚した。その後の調査で、法人に振り込まれた複数の寄付金が帳簿に計上されない一方で、口座から引き出されたり、帳簿上は入金されたことになっている現金が実際には振り込まれていなかったりしたことが確認されたという。

元職員は5月から体調不良を理由に欠勤。9月に聞き取りをした際には横領を認めなかったという。同法人は弁護士に相談し、10月31日に元職員を懲戒解雇した。刑事告訴する方向で警察に相談している。

同法人は1980年、シングルマザーと子どもたちの支援を目的に任意団体として発足した。ひとり親の就労支援や相談事業、子どもの新入学お祝い金事業などの活動を続けている。【御園生枝里】