多くの組織の問題は「上の人間が組織人として優れた判断ができない」である
これを日本人は「下の人間が上に対して自由闊達に意見できないからだ」と捻じ曲げた。いや、日本人だけではない、欧州や米国の貧困層、あるいはこの世に全ての貧しい人間はこの捻じ曲げを行う
組織というものは「上の意見に下が従う」のが最も強い形だ。第二次大戦でも日本軍が負けたのは米軍に比べて下の命令違反や軍機違反が多く、また「上官が部下の戦って死にたい気持ちを尊重する」というアホな事もやったからだ。日本軍の弱さは全体主義が出来なかった点にある
対して米軍は非常に全体主義的であった。上の命令は絶対であり、下の越権行為(戦うかどうかの判断に口を出す)はそもそも許さなかった
夜襲や奇襲などの現場の創意工夫ではなく「日本軍は夜来るから兵に昼寝をさせ、夜番を増やす」という指揮によって対抗した
日本人あるいは世界の貧困層の作る組織が弱い理由は「下の意見を聞く」という点にある。小規模組織ならこれで良いが、大規模になるほどこれは危険である
全部を効くと時間が足りないし、聞き先を絞るとうるさい少数派の意見ばかりになってしまう
上司上官というものはアクアリウムの管理者のように必要なものを書から学び、それを過不足なく揃えた上で、全体のバランスを観察しながら調整していく仕事である
魚やザリガニの「もっと水草が欲しい」などの意見は無視すべきだろ。一方で「なんか息が苦しい」等の感想は聞くべきである
ところがアホな組織やバカな上司ほど意見を聞いて感想を無視する。勘違い若手の「この会社はこういう風に変わるべきです!」みたいな根拠の無い妄想意見を真面目に聞く一方で
エース社員の「最近歳のせいか残業が辛くて」みたいな課の存亡に関わるような感想を無視する
優れた上司ならまずエース社員に仕事が偏りがちな構造から是正する
エースの仕事の一部を分けられた若手は、仕事の事で頭が一杯になるので、くだらない改革案など忘れてしまうだろう。若手が余計な意見を言う時は大体「仕事が簡単すぎる」ときだ、暇と組織への貢献感の無さが理由である
組織構築とはこうするのだ。ここから逆算すると「意見を言いたがる部下」や「部下の意見を聞く上司」は価値のないゴミだという事が明らかである
だが貧困層の人間ほど、部下の意見を聞きたがるし、上司に意見を聞いてもらいたがる。組織の基本がなってないから彼らは貧しいのである
再びアクアリウムの話に戻るが、水槽の管理について分かってる魚からすれば「魚の意見をなんでも聞く主人」は嫌なんだよ
もしアホな魚が「水にコーラ混ぜたら美味しそう!」って言い出して採用されたら嫌だろ。
まともな魚は意見を聞く主人ではなく、魚の飼い方に詳しい主人を求めるものだ
バカな主人に当たるとついつい「次は自分達の意見を聞いてくれる主人がいい」と考えてしまいがちである。
しかし、魚は魚を飼った事の無い素人であるから、大抵は自分の無知に散々苦しめられ最後は殺されるのである
そんな苦労をするよりも、魚の飼育に詳しい専門家のいる水族館で暮らす方が確実だろ
つまり、会社とか組織が上手く行かない時「下が上に意見をして改めさせる」ってのは方法として完全に間違っていて
正しい方法は「上司に組織運営についての基礎が書かれた本を読ませて勉強させる」である。人の上に立つなら書から学ぶべきである