/note/social

鈴木宗男氏はいつどのようにしてなぜ極端な親ロシア派の思想を得たのでしょうか?いくらなんでもロシアの侵略...

私も、少し前まで質問者様と似たような考えだったんですよ。

ロシアからお金を貰ってフォロワーになっているんじゃないか。あるいは、何か脅されているのか。そうでもないと、この人の考え方は理解できかねると。

でも、最近は少し違う考えになりました。

人間には、確証バイアスという機能が備わっています。それは、社会行動においては大抵の場合、悪い働きをするのですが、とにかく備わってしまっています。

確証バイアスというのは、自分にとって都合の悪い情報と直面したとき、それを無視あるいは軽視して、自分の精神を守ろうとしてしまう心理現象のことです。

自らの信念が危機に陥った際には、人間にはこのバイアスがかかり、気に入らない情報を遠ざけ、耳聞こえのいい情報を取り入れ、信念を更改する機会を自ら奪ってしまいます。

ここで、鈴木宗男氏の立場になって考えてみましょう。鈴木宗男氏は、現代に至るまで親ロシア派の人間でした。ここで「親ロシア派」の立場を捨てることは、鈴木宗男氏の現在の立場を形成している全ての繋がりを断つことを意味します。

鈴木宗男氏を名士として敬ってくれている人々は、おそらく全員が親ロシア派でしょう。ロシアの侵略を非難した瞬間、彼らは手のひらを返し、鈴木宗男を裏切り者と罵るわけです。

老境に入った鈴木宗男にとっては、それは耐え難い苦痛かもしれません。彼にとっては、あなたのような人間から狂人と罵られることより、ロシア人たちに名士として下にも置かぬ扱いをされるほうが重要かもしれません。たとえそれが鈴木宗男を利用するための口だけの褒めそやしだったとしても、それは多くの老人にとって得難い幸福なのです。

ロシアを非難して「ただの哀れな老人」となるのか。あるいはロシアを擁護して「ロシアの盟友」としての立場を維持するのか。鈴木宗男氏の立場に立って考えてみれば、確証バイアスを働かせて自分に都合の悪い情報をシャットアウトし、ロシアのプロパガンダを全て受け容れ、信者のように振る舞うのはむしろ自然なのではないでしょうか。

確証バイアスは、別の言葉でいうと「人は自分の信じたいことを信じる」とも説明されます。

老境に入った鈴木宗男は、ロシアに大義があると信じたいのだろう。と私は思います。

MEMO: