右翼左翼に関して、こういう疑問を持ったことはない?
- なぜ左翼が憲法を「保守」し、右翼が憲法を「革新」しようとするのか?
- なぜ低学歴は(弱者の味方であるはずの)左翼を嫌い、ネトウヨになるのか?
これらの疑問はどちらも「右翼=保守」「左翼=革新」という誤った認識のせいで生まれてるよ。
確かに右翼は保守的であることが多いんだけど、それは右翼の本質ではないんだ。
ではまず右翼の本質とは何かを説明していくよ。
■右翼とは「自然主義」のこと
右翼の特徴として、排外主義、権威主義、保守志向があるけど、これらは全て「動物的本能に従ってる」で説明できるよ。
- 例えば、群れを作る動物はヨソ者を異様に怖がるよね?これが排外主義の根源だよ。
- 群れはリーダーを頂点としたピラミッド構造を作るよね。これは権威主義の根源だよ。
- 動物はちょっとした環境変化を嫌がるよ。これが保守志向の根源だよ。
- 動物は対話による解決なんてせず、ヤるかヤられるかだよね。これは軍国主義者と同じだね。
このように動物的な本能を重視するのが右翼の本質であって、保守はそこから導かれる系に過ぎないんだ。
■左翼とは「思考主義」のこと
左翼はその逆で、本能よりも思考を重視するよ。
左翼が大学に多いのもそのためだよ。
こう書くと「左翼の方が優れてるって言いたいのか?」とピキっちゃうかもしれないけど、そうじゃないよ。
「思考偏重」ってのは必ずしも「頭が良い」って意味ではないからね。
思考をこねくり回した結果、山岳ベース事件やクメール・ルージュみたいなバカげたこともするわけだ。
(爆弾とか文明の利器で危ないことをするのも基本左翼だよね。右翼は単純な暴力事件が多い)
あくまで「本能」「思考」のどちらを重視するかの違いであって、どちらが上という話ではないよ。
■なぜ左翼が憲法を「保守」し、右翼が憲法を「革新」しようとするのか?
ここまで来ると、この疑問もそう難しくはないね。
人類が思考の果てに作り上げた平和憲法が左翼にとって大事なのは当たり前だね。
しかし右翼にとっては闘争本能を否定する不自然極まりない代物なんだね。
マジックザギャザリングで言うと右翼は赤緑で、左翼は白青黒と言ったら(一部の人には)伝わりやすいかもしれないね。
■なぜ低学歴は(弱者の味方であるはずの)左翼を嫌い、ネトウヨになるのか?
要は左翼が「思考的」過ぎて共感できないからだろうね。
左翼に共感するには学問的な教養が必要だけど、右翼は本能に訴えかけるから惹かれやすいんだね。
左翼は弱者を救いたいなら、もっと目線を合わせることが必要かもしれないね。
■なぜ右翼は資本主義で、左翼は共産主義?
資本主義って要は経済の自然状態だからね。
そもそも「資本主義」って言葉自体、共産主義者が作ったもの。
現状の経済を指して「資本主義」と呼んだのであって、誰かが意図的に資本主義経済を作り上げたわけじゃない。
右翼は自然状態が好きなのだから、自然発生した資本主義が好きなのも当然だね。
■蛇足
この理論に当てはまらない人が稀にいるよ。
一番わかりやすいのはユナボマだね。
彼は天才的頭脳で思考をこねくり回した結果、「産業社会を破壊する」という普通の右翼がドン引きするほどの超極右になった人物だよ(諸説あるけど)。
あくまでこの理論は傾向の話であって、全ての人に当てはまるわけではないことに注意してね。
でも多くの場合は「本能/思考」の対立で説明できるはずだよ(少なくとも「保守/革新」の軸で考えるよりはずっと当てはまりがいいはずだよ)。
■お便りコーナー
「本能の対義語は思考ではなく理性では?」
そうだよ。ただ「理性」という言葉は良い意味を持ち過ぎてるから避けたよ。
クメール・ルージュの蛮行を「理性」と呼ぶわけにもいかないからね。
「人間を簡単に二分できると思ってるのか!」
思ってないししてもないよ。
例えば統計的には男女には色んな生まれつきの差があるよ(ラディフェミは否定するかもしれないけど)。
でも全員キッチリ男性的・女性的に二分できるわけではない。傾向的な差があるに過ぎない。それと同じことだよ。
「左翼が陥りがちなセクト主義は本能的では?」
はい。ただ左翼はセクト主義を批判しているのだから、やはり「左翼は本能的なものを批判している」ってことになるよね。
左翼の中で肯定的に使われる言葉ならともかく、批判されているものを持ち出しても、むしろこの理論を強化することにしかならないよ。