相手から自分がどう見えるのか。自己の言動を常に客観化するのは、政治家に求められる基礎的な資質である。また、誰にでも間違いがあり、勘違いもあると自己判断を絶対化しないこともリーダーの条件。権力を握った時に、その乱用をおそれ謙抑的に自省する能力がないと、過ちから引き返せなくなる。
最も権力に近づいてはならないのが、自己の言動を客観化する勇気がなく、間違いを認めることを頑なに拒み、その強権的な政策への違和感を「自己の存在への攻撃」として生理的に拒絶し、全面的に対決して非妥協で突き進む「自分が好き」というタイプの政治家だ。