イギリス議会で、終末期の患者が死を選ぶ権利を認める法案が賛成多数で可決され、成立に向けて前進しました。欧米では安楽死を法制化する動きが相次いでいますが、高齢者などが死を選ぶことにつながるおそれがあるとして、反対の声も上がっています。
29日、議会下院で行われた採決の結果、賛成が330、反対が275の賛成多数で法案は可決され、成立に向けて前進しました。
欧米では、終末期の患者は苦痛に耐え続けるのではなく、尊厳を保ったまま最期を迎える権利があるとして、アメリカの一部の州やカナダ、それにスイスやスペインなどでこうした「死を選ぶ権利」が法律で定められ、法制化を議論している国も相次いでいます。
一方、こうした動きに対しては、高齢者や障害者などが周りに介護や経済面の負担をかけないようにと死を選ぶことにつながるおそれがあるなどとして、反対の声も上がっています。