私は飲食業界で働く女性だ。
特別キャリアアップを目指しているわけではない。ただ、人間らしい生活を送りたいだけだ。
けれど、今の職場ではそれすらも難しいと感じている。
長時間労働や突然のシフト変更、上司からの理不尽な指示。
体も心もすり減っていく毎日を送りながら、このままでいいのかと自問する日々だ。
働く中で気づいたのは、企業には確かに加害性があるということだ。
ここで言う加害性とは、過剰な労働を強いたり、労働環境の改善を怠ったりする、いわゆるブラック企業の問題だ。
その加害性が、私のような女性にとって、生きづらさの根本的な原因になっている。
私はただ普通に働いて生活したいだけなのに、企業はそれを許さないかのように、私たちの時間やエネルギーを奪い続けている。
さらに、私は独身であり、家庭を持つ予定も今のところない。だからこそ、職場での理不尽な扱いに一層敏感になる。
「独身だからもっと働けるでしょ」という言葉の裏には、私の生活や人生が軽視されている現実がある。
独身であることが、企業にとって都合のいい理由にされていることが悔しい。
これから独身女性が増えていく中で、女性が生きやすい社会を作るには、「家」の問題だけでなく「企業」の問題にも取り組む必要があると思う。
家庭の中で女性が背負わされてきた負担は、徐々に改善されてきたかもしれない。
しかし、職場ではどうだろうか。ブラック企業の加害性にさらされる女性たちは、誰にも声を届けられず、ただ耐えるしかない状況に追い込まれている。
これは一人ひとりの女性の問題ではなく、社会全体が直視し、変えていくべき構造的な問題だ。
女性が自由に働き、安心して暮らせる社会を作るためには、企業がその加害性を認識し、責任を持って労働環境を改善する必要がある。
女性が自分の人生を自分のペースで歩めるようにすること。
それが、これからの社会に求められているのではないかと強く感じている。