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おまけ こういう糸柳とかのドワンゴの昔話をすると、ドワンゴに勢いが..

▪️ おまけ

こういう糸柳とかのドワンゴの昔話をすると、ドワンゴに勢いがあった時代の話とか言いたがる懐古厨が湧いてくるので、若干、補足する。

ドワンゴの昔はとにかく異常だったし間違いだった。あんなのは続くわけないし続かせてもいけない、今のドワンゴの方が健全であり正常だ。それに今でもドワンゴの社員に変な奴は多いし、会社の本質はそんなに簡単に変わるものではない。

それに経営的な目線で言うと、ドワンゴが一番儲かっていたのは着メロ時代でニコニコ時代は収益的には長い低迷期だった。そして現在のドワンゴの稼ぎ頭はすでに教育事業になっている。N高生は、まだ3万人ちょっとと全高校生の1%強にすぎないから、ドワンゴの企業としての全盛期はこれから始まる。

IT企業のドワンゴがなぜ畑違いの教育事業を始めたのか、これまでも何度も質問されてきた。通信制高校は持ち込み企画であり、プレゼンされているうちにドワンゴなら成功させられると思ったから、と言うのが、おおまかな公式回答だ。

ただ、成功しそうな事業なんてものは、他にもあったし、教育事業は中でも難易度が高そうだった。N高のプロジェクトにはドワンゴの各部署の一番優秀な人間を無理やり引っこ抜いてチームを作ったし、膨大な赤字はドワンゴの収益を急激に悪化させ、ぼくも責任をとって会社を離れることになった。

そこまでN高にのめり込んだのはなぜかと言うことについては、N高のブランディングに、全く得にはならないと思ったので、これまで話していない。

糸柳が退職した後に、ドワンゴ社員とちょっとした議論をしたことがある。ドワンゴは他に居場所がないような社員に居場所を与えて何人も救ったけど、救えなかった社員もたくさんいたよね。その違いはなんなのかという議論だ。色々な意見が出たけど、これは確かだろうとみんなが合意した結論があって、それは年齢による違いだ。独身で30歳を超えるとネットでは魔法使いと呼ばれるのだが、こうなると拗れちゃって、もう救えない。20代なら救える可能性がある。でも20代でも若ければ若い方がいい。若いほど居場所さえ与えれば救える可能性が上がるというものだ。

ドワンゴがなぜN高のプロジェクトをそこまで真剣にやることにしたのか。

そんなのは世の中に馴染めず居場所のない、しかし、まだ10代の若い糸柳のような奴らに出会うために決まっている。ドワンゴで出来なかったことをやり直すためだ。

鉄男のその後についても書く。

ドワンゴの教育事業本部は独立した組織になっていて、開発部隊も教育事業本部専用のチームを持っている。もう100人以上の大所帯だ。もちろんトップは鉄男だ。

部下には糸柳のようなおかしい奴はいないが、代わりというのも変な話だが、一昨年、初めてN高の卒業生が新入社員として入社してきたそうだ。とても優秀なエンジニアだという噂だ。