いわゆる「私人逮捕」の動画を撮影する目的で、インターネット掲示板にうその書き込みをし、覚醒剤を持ってくるよう、そそのかした罪に問われ、無罪を主張していたユーチューバー2人に対し、東京地方裁判所は執行猶予のついた有罪判決を言い渡しました。
動画投稿サイトのユーチューブで「ガッツch」を運営していた中島蓮こと今野蓮被告(31)と奥村路丈被告(29)は、おととし8月、インターネット掲示板に女性を装って「一緒に使いたい」などと、うその書き込みをし、覚醒剤を持ってくるよう男性をそそのかしたとして、覚醒剤取締法違反の教唆の罪に問われ、裁判ではいずれも「教唆したつもりはない」などとして無罪を主張していました。
3日の判決で、東京地方裁判所の花田隆光裁判官は「男性は被告らとのメッセージのやりとりを通して覚醒剤を持ってきた」と述べ、2人が男性をそそのかしたと認めました。
そのうえで「注目される動画を作り、広告収入を得る目的もあった。くむべき事情はない」と指摘し、今野被告に懲役1年4か月、奥村被告に懲役10か月、それぞれ執行猶予3年の、有罪判決を言い渡しました。