「万引き家族」ならぬ、「万引き左翼」的な考えの流れがあるんですよね。貧困者擁護という視点から国家のフリーライドによる抵抗視点まで、わりと様々あるのですが、バラモン左翼がこれを実践すると実質的に弱者への搾取という笑えない形になることが多い。
『ゲバルトの杜』の証言で印象的だったのは、学生運動時に遠征するとき「地下鉄はブルジョア企業の乗り物だ!」と集団でキセル、無賃乗車をする。だんだんエスカレートして屋台のおでん屋で集団食い逃げするようになり、「おでん屋のおやじはブルジョアではないのでは?」と疑問を抱き、運動から距離を取るようになったという話。