北朝鮮のIT技術者とみられる人物に自身の運転免許証や銀行口座のデータを不正に提供し、日本人になりすまして仕事の仲介サイトに登録するのを手助けしたとして、警視庁は日本人の会社員ら2人を書類送検しました。
警視庁によりますと、2人は2020年、北朝鮮のIT技術者とみられる人物に自身の運転免許証と銀行口座のデータを提供し、この人物が日本人になりすまして仕事の仲介サイトに登録するのを手助けしたとして、私電磁的記録不正作出などのほう助の疑いが持たれています。
この人物は書類送検された2人になりすまして日本の企業からウェブページの作成などの仕事を請け負っていたとみられますが、使用していたメールアドレスやパソコンのIPアドレスから、北朝鮮のIT技術者の可能性が高いことがわかったということです。
一方、2人は企業から支払われる報酬を自身の口座で代わりに受け取ったうえで、指定された海外の口座に定期的に送金していたということです。
警視庁は、北朝鮮が外貨獲得の手段として同様の手口を繰り返し、その資金はミサイル開発などに使われている疑いもあるとみています。