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小説「悪魔の詩」の作者を刺した男に25年の拘禁刑

小説『悪魔の詩』でイスラム教を冒とくしたとして反発を招いた作家、サルマン・ラシュディ氏が3年前、アメリカの講演会場で刺された事件で、裁判所は殺人未遂などの罪で男に25年の拘禁刑を言い渡しました。

インド出身のイギリスの作家、サルマン・ラシュディ氏は、2022年8月、アメリカ・ニューヨーク州西部で講演を控えてステージ上にいたところ、駆け上がってきた男に刃物で刺され、大けがをしました。

ニューヨーク州の地方裁判所は、この事件で殺人未遂などの罪に問われ、ことし2月に有罪の評決を受けた27歳の男に対し、16日、25年の拘禁刑を言い渡しました。

ラシュディ氏は、1988年に発表した小説『悪魔の詩』でイスラム教を冒とくしたとして当時イランの最高指導者だったホメイニ師から死刑を宣告する宗教令を出されるなど、反発を招きました。

量刑言い渡しに先立って男はラシュディ氏について「他の人たちに無礼を働き、脅そうとしている。承諾できない」などと述べました。

弁護側は殺意はなかったとして上訴する方針です。

『悪魔の詩』をめぐっては、1991年、日本語に翻訳した筑波大学の五十嵐一さんが何者かに殺害される事件が起きましたが、2006年に時効になっています。

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