この記事は、耳鼻咽喉科専門医である音良林太郎氏が、有名人や一般人が非科学的な思考に陥る理由と、科学的思考を身につける方法について論じたものです。
- 有名人が非科学的思考に傾倒する理由: 科学の世界では彼らの持つ影響力やカリスマ性が通用せず、主人公になれないことへのフラストレーションが背景にあると指摘しています。
- 科学の強みと弱み: 科学は査読システムで信頼性を保ち、常に間違いが更新される「可謬性」を持つことが最大の強みです。しかし、地味でドラマチックさに欠けるため、多くの人が「隠された真実」といった物語性のある陰謀論に惹かれやすいと述べています。
- 「自分で調べる」ことの危険性: 検索エンジンやSNSでは、確証バイアスに陥りやすいことや、専門家を自称する人物の信憑性を判断するのが難しい現状に触れています。
- 科学的思考を身につける方法:
- 「絶対」「100%」といった断定的な表現を避ける専門家を見分ける。
- 利益相反のチェックを行う。
- 対話の重要性: 非科学的な考えに惹かれる人々の根底にある「不安」という感情に寄り添い、エビデンスを武器にするのではなく、対話を通じて科学への信頼を育むことが重要であると強調しています。