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なぜ待遇最悪な田舎のクソ中小が潰れないのか

いきなりだが地方のとある中小企業を紹介したい。

・社員数50名ほど

・年間休日96日

└これにはカラクリがあり、一日の所定労働時間が8時間より短く設定されている。

・なお実質労働時間は余裕で8時間オーバー

・始業時間は9:00なのに朝礼が8:30から。朝礼に遅れれば遅刻扱いで厳しく叱責される

・見込み残業手当が一律で付くが、オーバーした分の残業代は出ない

・タイムカードなどの勤怠管理システムがなく、遅くまでの残業は存在しないことになっている

・雇用契約書を労働者側に渡さない。労働条件通知書もない

・就業規則を誰も見たことがない

・給料は額面18万からスタート。到達点が年収500万

・世襲の超ワンマン社長

・気に入られている社員は休日のゴルフ等に強制的に付き合わされる

・嫌われている社員は理不尽な言い掛かりをつけられ退職に追い込まれる

・女性は「お茶汲み係」なので(実際の社長の発言)女性管理職ゼロ

・内勤でもスーツ、ネクタイ、革靴必須

└当然スニーカーなんてNG

なぜ行動を起こさないのか?

ここまで読んでくれた諸兄は思うかもしれない。そんな環境ならば、なぜ行動を起こさない?労基に通報したり、訴訟したり、転職して離れればいいだろう、と。

結論から言えばそうする者はいる。

まず労基だが、実際に査察が入ったことも何度かある。しかし都会は知らないがこの地域の労基は「X月Y日に伺います」と事前告知をするのだ。それに備えて様々な"準備"をする。そして乗り切ってしまう。長年勤めている社員は結局是正されないので諦めてしまった。

訴訟までする者は滅多にいないが、いるにはいる。だが会社としては儲かっており、敗訴しても痛手にならない。田舎のマイナー中小企業なぞニュースバリューもないので情報も外に漏れない。

転職して出ていく者はもっと多い。だが残る人間のほうが多い。これはなぜかというと、中途採用しか行っていない当初のような会社に流れ着くのは「相応しい」人材だからだ。

まずそもそもの能力が低い。その上向上心も無く、業務意欲も学習意欲も無い。だがそのような人材であっても、曲がりなりにも「正社員」でいられるのが当社なのだ。

当社の社員は皆わかっている。資格取得やスキルアップなんて怠くてとてもやる気にならないが、かといって当社にいてもろくな経験は積めない。このまま転職活動したってどこにも引っかからないだろう、と。

それに、そもそもこのクソ環境を、私を含め心の底では大して苦に思っていない者も少なくないのだろう。SNSなどで上を見ればキリがないが、生活に必要な金は貰えるしたいした趣味もないので休みも高い給与も本当は必要ないのだ。

だから茹でガエルである自覚はありながらも、クソ企業の持続を助け続けるのである。

MEMO: