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「政策論が語られる総裁選」にすべき

要約:

■ 1. 林芳正氏の政治的資質

  • 政策議論の深度: 吉崎達彦氏との対談動画(特に後編)では、知りたいことがまあまあの深度で分かりやすく解説されており、インテリジェンスのある人物が中枢にいることを実感させる
  • 二代の官房長官経験: 岸田文雄政権と石破茂政権の二代に渡って官房長官を務めた経験から、大組織としての岸田政権と少ない人材を要所に置いてパワフルに運営した石破政権の違いを語れる唯一の人物である
  • 安定感: 中堅・ベテラン議員が「芳正さんどう思う」と電話をかけてくる背景には、この安定感がある
  • リリーフ投手の役割: どんな局面でも仏頂面でリリーフカーに乗って中継ぎ投手の責を果たしてきた実績がある

■ 2. 小泉進次郎氏への警戒感

  • 年齢による影響: 小泉進次郎氏が46歳という若さで総裁になると、中堅・ベテラン議員が浮き上がる余地がなくなってしまう
  • ポストへの不安: 初当選から十数年、二十年、三十年と経ってハゲたジジイになった議員たちは、中二階の上に自分の座る椅子はないのではないかと逡巡している
  • 小泉陣営の層の厚さ: 木原誠二氏、小林史明氏、神田潤一氏、村井英樹氏などの若手中堅実務家が支え、後見人として菅義偉氏、勝ち馬に乗りたい麻生太郎氏がいる
  • わずかな上がりポストの可能性: 役割を与えられれば立派に働ける人たちばかりだが、自分にわずかでも上がりポストが入ってくるのかどうかという不安がある

■ 3. 小泉進次郎氏のリスク

  • 切り札の使い時: 小泉進次郎氏は自民党の切り札であり、ここで切るべき札だとするなら政党支持率を大幅に底上げする効果があるはず
  • 7条解散のリスク: 本当に支持率が上がったら少数与党から脱却するため衆議院解散に打って出るかもしれない
  • 議員の危機感: せっかく去年勝ったのに、人気者を担いだらポストは遠ざかり、選挙までやられて落選するかもしれないとみんな思っている
  • 人気の持続性: 次の大きな節目が2年後の統一地方選挙まで進次郎人気が続くと思うのかどうか

■ 4. 林芳正・茂木敏充路線の戦略

  • 選挙回避戦略: 当面選挙がないなら政策通を総裁に置き、挙党体制を敷いて、じっくりと支持率を回復させてから統一地方選挙に挑む
  • 政策の舵取り重視: 支持率が回復し政策の舵取りで国民の生活を安寧足らしめることを優先する方策
  • 石破支持層の分裂: 石破茂氏を支えた人たちも進次郎氏か芳正氏かで悩んでいる状況で割れている
  • 一本化の声: 少し前まで林芳正総裁・小泉進次郎幹事長or官房長官が相応しいと一本化を求める声さえあった

■ 5. 議員票の動向

  • 正気に返った議員: 序盤の小泉進次郎優勢と目される部分は、特に議員票の面で正気に返った人から芳正支持に切り替わる場合も増えてくる
  • 解散総選挙への警戒: 高まった支持率があるなら少数与党脱却のための乾坤一擲解散総選挙を誰もが警戒している
  • 継続性への懸念: 国民有権者や自民党の痛み切った組織と政党支持率を考えれば、にわかに支持率が回復しても継続させられないという懸念がある

■ 6. 総裁選の情勢

  • 林芳正氏の劣勢: どう票読みしても猛追及ばず決選投票には残らない公算が強い
  • 小泉進次郎氏の盤石: 大本命の小泉進次郎氏はいろいろあってもなお盤石である
  • 決選投票の予想: 仮に決選投票となっても対抗の高市早苗氏を突き放して総理になるだろうと考える人が多い
  • 消えない期待感: それでも不安要素が多すぎて、林芳正氏へのうっすらとした期待感は消えることはない
  • 茂木氏との違い: 茂木敏充氏では駄目で、芳正氏でないといけないという感覚がある

■ 7. 林芳正氏の政策姿勢

  • 地に足がついた政策: 政局やマスコミの考える浮いたテーマで「外国人」や「減税」を語るよりも、地に足がついた政策を語る
  • 俗世を超えた真摯さ: 俗世の話題はともかく必要な政策はしっかり吟味して打ち込んでいきますとばかりに語る姿勢が評価される

■ 8. 自民党の構造的問題

  • 選挙互助会としての側面: 役割を与えられれば立派に働ける方たちばかりな分、自民党は凄い反面、選挙互助会としての看板は小泉進次郎であってほしいと感じる矛盾
  • 政党支持率の渇望: 自民党がいま渇望している政党支持率を大幅に底上げしてくれる効果が期待される
  • 少数与党の苦境: 少数与党で国会運営に苦労している現状からの脱却が課題
  • 森山裕氏幹事長のバーター: 石破茂政権が森山裕氏の幹事長就任のバーターで24年衆院選をやってしまったため、何もなければ3年間は衆院選はない

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