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「上位3割の男女しか子どもを産んではいけない」20代の多くが感じる出産への「罪の意識」の正体

要約:

■ 1. Z世代の子育て意識調査の衝撃

  • 45.7%が子どもを望まない: 2023年のBIGLOBE調査で18歳から25歳までの500人のうち、将来子どもがほしくないと答えた割合である
  • SNSで話題のポスト: 「上位三割の男女しか子供を残してはならない」というZ世代の空気感を指摘したポストが7.9万いいねを獲得した
  • 賛否両論の反応: 共感の声と否定的な声が入り混じり、この価値観がZ世代全体に広まっているかについて議論が巻き起こった

■ 2. ミオさん(27歳)の視点:子育て政策の失敗

  • 経済的不安: 夫婦二人でも子育てできるほどの収入がなく、自分の親ほど子どもにお金をかけてあげられないと感じている
  • 恵まれた環境への感謝と自信のなさ: 大学までの学費や留学費用を親に負担してもらったが、就職後に稼ぐ大変さを実感し子育てに自信が持てない
  • 順位付けへの違和感: 「上位3割」という表現には違和感を持つが、家庭が裕福でないことで機会を奪われる子どもを減らすという意味では共感する
  • 本来あるべき姿: 国民が「子どもを持っちゃいけない」と自制するのはおかしく、安心して子どもを持てる環境を整えることが社会の本来の姿である
  • 多様な家族形態の必要性: 選択的夫婦別姓や同性カップルの子育てなど、もっとオープンに子育てに参加できる環境整備が必要である

■ 3. セイラさん(26歳)の視点:覚悟と努力の問題

  • 金銭面を気にする世代: Z世代の間では子どもを育てる際に教育費や生活費など金銭面を気にする人が多い
  • 年収と子育て意欲の関連: 年収600万円以上稼いでいる女友達からは子どもがほしいという話をよく聞き、金銭的余裕が子育てを考える余地を生む
  • 積極的なスキルアップ: 1人目が生まれてからよりよい労働条件の企業へ転職し、2人目妊娠中も産後の社会復帰に向けて資格や金融の勉強をしている
  • 厳しい指摘: 経済的理由で子どもをあきらめる人は現状に満足していてリスクを背負いたくないだけで、子どもが産まれれば自然と努力するようになる
  • あまり深く考えすぎない: 子どもを産む前からリスクばかり考えていたら、子どもができたときに努力する思考に至らない

■ 4. リサさん(28歳)の視点:毒親への恐怖

  • 親との関係の悪さ: 親との関係が悪く、自分に子どもができたら親のようになりそうだと感じて怖い
  • 遺伝への不安: 意識的に親のようにならないと決意しても、余裕がなくなれば遺伝的な性質がふとしたときに出てきてしまう
  • 世代連鎖の目撃: 自分の親も「親のようになりたくない」と言っていたが結局同じ態度で接してくる姿を見て、子どもを持ちたくないと思う
  • 価値観の押し付けへの批判: 「上位3割」と勝手に決められ、他人にまで価値観を強制させるような圧を感じる
  • ネットと現実のギャップ: こういった空気感は正直ネットでしか見たことがなく、周りの友人は自然と子どもを持つ人が多い
  • 毒親ワードへの敏感さ: Z世代以降は「毒親」というワードにけっこう敏感になっている傾向がある

■ 5. 罪の意識の背景

  • 個人差の存在: 3人の女性の意見はZ世代の総意ではなく、個人の価値観としての取材結果である
  • 経済的理由の影響: 子どもを持つことに消極的になる背景として経済的理由を挙げる人が実際に存在する
  • 遺伝的自己嫌悪: 毒親といったワードなど、遺伝的な自己嫌悪から子どもを育てることに興味を持てないケースもある
  • 社会問題の影響: Z世代特有の子どもを持つことに対する罪の意識には、日本の抱える社会問題が色濃く影響している