■ 1. 自民党と公明党の連立問題の状況
- 現状: 非常に大変なことになっており、お互いの言い分が食い違っている
- 局面的変化: ようやく両陣営で仕切っている方々が冷静になり始め、次の対応を検討し始めている
- 交渉の難しさ: 実はここは飲み込めない、ここは大変だという話が徐々に出てきている
- 背景: 自由民主党と公明党との間で考え方や立場の違いを飲み込んで連立してきたという「夫婦関係」があった
■ 2. 熟年離婚の比喩
- 状況の表現: 熟年離婚をしようかという議論が過熱し、実際に奥さん(公明党)から離婚届が突きつけられた
- 高市氏の反応: 署名したろって男気を見せた謎の高市氏が、ちょっと待てよという雰囲気になった可能性
- 注意喚起: お互いがお互いの非難を確定していないところで行うと後に尾を引くので控えていただきたい
■ 3. 政策と国民への影響
- 望まない離婚: 政策やその政策にぶら下がってしっかり救われている国民がいる
- 26年間の蓄積: 「子はかすがい」ではないが、政策が26年間積み重なっている
- 家庭環境の比喩: 子供は成人し、下の子は大学に行く状態で、まだまだお金を稼ぐ必要がある家庭環境
■ 4. 交渉の遅れと経緯
- 介入の遅さ: 筆者らが間に挟まったのはちょっと遅かったのも事実
- 一部報道: 7日までに西田幹事長が鈴木幹事長に色々言ったが、ゼロ回答だったと報道
- 実際の経緯: 履歴を見る限り、お話をしようとしたが、きちんと届いていたかどうか分からない経緯がある
- 自民党の意図: 10日の前に公明党の考えていることも理解して適切な形で対処しようという気持ちはあった(あくまで気持ち)
■ 5. 裏金問題の影響
- 現場の声: 自民党裏金議員がいるのに、きちんと整理されていないのになぜ自民党に投票しなければならないのか
- 選挙活動の困難: 公明党支援者が自民党への投票を呼びかける際、裏金問題が最後の決め手となって投票行動を掘り起こせない
- 地方の声の集約: 総学会で選挙をやっている方々の声が集約されて佐藤浩副会長のところに行った
- 佐藤浩氏の姿勢: どちらかというと今までも自公連立政権に対しては非常に冷たい態度を取ってきた時期がかなり長くあった
■ 6. 連立離脱の決定過程
- 佐藤氏の発案: 代表の斎藤鉄夫氏と幹事長の西村勝也氏に「お前ら連立離脱するのである」というような話をした
- 高市氏の「一方的に」という表現: 別に言わなくてもいいが、そうおっしゃる気持ちが分かる
- 背景: 今回の交渉においては連立離脱あり、連立解消ありで党首会談が行われたという背景
■ 7. 自民党側の責任
- 責任の所在: 自由民主党側に責任の99.9%がある
- 公明党の対応の問題: ただし、いきなり「高市だから離脱だ」みたいに見えるやり方で来られると邪推になるし、禍根も残す
- リセットの困難: 一回リセットしてお互い頭を冷やしてもう一回交渉しようという話になりづらくなる
■ 8. 別れ方の問題
- 方法の重要性: 別れるにしても色々方法があり、引き続きのコンタクトができるような関係性をお互いの党の一定の立場の人たちと持つという体裁をちゃんと作ることが1つの作法だった
- 石破政権での合意: 9月に石破政権として政治と金の問題での一定の方向性や回答に関しては公明党が納得する形で一回入れている
- 引き継ぎの不備: それが高市氏の方に党内の引き継ぎとして渡っていなかったのではないか
■ 9. タイミングの問題
- 報告の機会喪失: 筆者らも知っているが、説明する間もなく党首会談になり、結果いきなり決裂している
- タイムリープ的後悔: どのタイミングで報告すればこういうことにならなかったのかという思い
- 誤解の解消: 高市氏や自由民主党陣営として公明党が嫌いで跳ねたわけではない
■ 10. 企業団体献金問題
- 問題の本質: 企業団体献金に関わる問題は正直、自由民主党だけの問題で、他の政党はほぼ大丈夫
- 透明性の議論: 政治団体献金が各政治家や支部に入ることの透明性を欠くと言われても、なぜ今までそれでやってきたのにという疑問
- パーティー券問題: 今回のパーティー券問題で起訴相当になった人もいる
■ 11. キックバックの誤解
- キックバック自体は合法: キックバック自体は適法
- 問題は記載漏れ: ちゃんと収入が記載されて政治団体がパーティーを開催しましたと書いていれば問題にならない
- 記載漏れが問題: 記載漏れだったから問題になっている
- 自民党の考え方: ちゃんと記載をして政治資金をガラス張りにすることで透明性が確保できれば、企業団体献金自体を排除する必要がない
■ 12. 公明党の考え方
- 根本的立場: そもそも企業団体献金のようなものがあるからいかんのであるという、そもそものところで分断がある
- 過去の議論: 岸田政権の頃からずっと議論を重ね、石破政権できちんと迎え合って4回ぐらい議論をして着地していきましょうという中身があった
- 高市氏の認識不足: どうも高市氏もよく知らないし、西田氏がそれをあまり念頭に置いた話し合いを高市氏や鈴木氏としなかった
■ 13. 議論の進め方の問題
- 丁寧な議論の欠如: もっと丁寧な方法で話し合いをすれば、もっといい形で何らかの形での発展的解消みたいな言い方でやれたのではないか
- 当事者の心理: 言われている本人は頭に来てカッカしている
- 高市陣営の問題: できて10日ぐらいで、新執行部が全ての問題を把握して結論を出すのは困難
■ 14. 高市陣営の準備不足
- 時間的制約: 9月22日に立ち上がって、10月4日ぐらいまでのせいぜい2週間程度で新執行部が全てを把握するのは無理
- 思考の余裕なし: 連立するしない、もしくは見直し案を突きつけられたところで、受け入れるのか突っぱねるのか再交渉できるのかまで考えが回らない
- 高市氏の発言と実行の乖離: 公明党と総学会との関係が自由民主党政治の軸だと言い続けていたが、外で言うだけでなく公明党に対して言えという指摘
■ 15. コミュニケーションの問題
- 電話番号を知っているのに電話しない: 斎藤氏が高市氏と昔から知っていて電話番号も知っているのに電話しない不思議
- 筆者らの配慮: 直接話をするといきなり変なことを言って関係がこじれたり取り返しがつかなくなったりすると怖いから、事前に事務方である程度話をまとめてからトップが交渉する形にしようとした
- 高市政権の問題: 新執行部にそれをやる人が一人もいない(ゼロ人)
■ 16. 事務的交渉の不在
- 下打ち合わせの重要性: 公明党から言われている内容について党としての意見があり、それに対して釈明をして主張を決めるという事務級の下打ち合わせが必要
- 現実: それがないから「出たとこ勝負で連立解消だ、お上等だ」みたいなヤンキーみたいな状態になった
- 佐藤浩氏への対応: 一応エレガントなやり方があるのではないか
■ 17. 臨時国会のハードル
- 日程: 20日か22日か、もっと延びるという説もある
- 首班指名の問題: 本当に高市氏が書いてもらえて総理になれるのかという問題
- 確率: どうやらなれそうだという見込みが立ってきたが、まだ確率100%ではない
- 玉木雄一郎氏の可能性: まだ玉木雄一郎氏になる可能性が残っており、その辺がガチャガチャしている
■ 18. 共通の利害:早期解散の回避
- みんなの共通利害: 解散をやめてくれということ
- 早期解散の影響:
- 自民党もダメージ
- 立憲民主党もダメージ
- 公明党もダメージ
- 減った票は国民民主党と参政党に行く
- 玉木雄一郎氏のリスク: 玉木雄一郎と名前を書いた瞬間、玉木氏は他に名前を書いてくれた政党の利害は関係なく冒頭解散する可能性がある
■ 19. ディプロマシー(外交術)の発生
- 玉木雄一郎と書かない方法: お互いが減る可能性があるので、玉木雄一郎と書かないでうまい方法をお互いが考えるというディプロマシーがいきなり発生
- 高市執行部の問題: 細かくできる人が今のところ一人もいない
- 茂島浩氏の位置づけ: 国対に茂島浩氏が入られたが、茂島氏の話を聞いても何を言っているのか分からない、茂島氏から電話も来ない状況
■ 20. 新執行部の仕事の進め方
- 浜田氏・安倍氏への期待: 茂島氏が当面に立ってやるべきことがあると思っていたが、むしろ浜田氏・安倍氏の方に話が行っている
- ルーチンの未確立: 新執行部も仕事の進め方についてきちんとしたルーチンが始まっていないのではないか
- 下々の苦労: 草の根のような人たちが書類を持ってうろうろする状況
■ 21. 連立解消の実務的ハードル(3つ)
- 選挙活動の協力: 47都道府県の各連で個別の支部で人物本位でやっている自公協力を継続するかの確認。これができるかできないかで票数が大きく違ってくる
- 補正予算の扱い: 臨時国会の補正予算が閣議決定しそうだという話になった時、不信任案が出る可能性。不信任案に対して「うるせえ」と言うと解散になる。解散を行使させるような追い詰め方をしないというコンセンサスを作ってほしい
- 政治と金の問題: 競技団体を色々やりましょうという話だが、ここの詰みができないと画餅に終わる
■ 22. 政治改革をやらない選択肢
- 公明党が離脱した場合: 政治改革をやらないという選択肢もある
- 自民党の論理: 違法じゃないから政治資金報告書にちゃんと書いておけば適法。公明党が言っていることは言いがかり
- 透明性の確保: 透明性をよくするためだけならいいじゃないか
- 公明党の主張への反論: 公明党が選挙協力としてやってくれる相手方が自民党の議員が裏金議員だと言っているだけで、我々が適法なことをやっているのは訴えて本来やってもいい
■ 23. 企業団体献金の歴史
- 長年の実績: 自民党はずっと永遠と企業団体献金をやってきた
- 様々な問題: 裏金を作った、金の延べ棒が隠されていた、山梨で預金口座が出たなど色々あった
- 自民党の結論: そういったプロセスを全部考えてもそれをどうしてもしょうがないだろうということでキックする
■ 24. 人事問題(2つ)
- 萩生田光一氏の幹事長代行: 公明党から見れば裏金議員でこんなやつをナンバー2にするのは良くないという意見
- 麻生太郎氏の副総裁: 公明党が嫌いだと公言するような政治家をトップの近くに置くのは問題
■ 25. 萩生田光一氏の問題
- 公明党の要求: 萩生田氏を排除してほしい
- 現実: 萩生田氏は優秀な政治家で選挙に勝っている
- みそぎの問題: 一応みそぎにはなっているが、もう一回勝たなければみそぎじゃないという判断があるかないか
- 交換条件: 萩生田氏を蹴れば公明党は連立解消は撤回しないまでも選挙協力においては十分な話をしてくれるところまで戻ってきてくれるのか
■ 26. 麻生太郎氏の問題
- 公明党の要求: 麻生太郎氏の首を取るまで行かずとも、副総裁ではなく例えば最高顧問にもう一回スライドしていただく
- 理由: 公明党が嫌いだと公言するような政治家をトップの近くに置くなという話
- 自民党の反論: 26年間連立している期間があって、お互いがお互いの人事の中まで手を突っ込んで話するのはどうなのか
- 失礼な介入: フルスペックでやって決まった総裁が決めた人事に対して、連立を切ってきたお前らがいちいち言ってくるのはおかしい
■ 27. 麻生太郎氏の立場
- 大人の解決の困難: 麻生太郎氏が「そこまで言われるんでしょうがない。じゃあ俺は最高顧問に引いて若い人たちに任せる」とは絶対言わない
- 副総裁の意味: そういうことを絶対おっしゃる人だからこそ副総裁になっている
- 今回の実績: 健康一的な盤石で高市氏が敗戦濃厚だったにもかかわらず、自分の手駒40何個の議席を右左に動かして決選投票で勝って主流派に返り咲いた
- 自負: 「俺が副総裁や、俺が実質的に内閣を運用している男や。それが麻生太郎や」という状態
■ 28. 福岡の政界の難しさ
- 福岡の特殊性: 福岡のその政界の人たちの難しさというのは、薬剤師の気質みたいなものをそのまま永田町でやるようなところが若干ある
■ 29. 今後の方向性
- 各種協議の進め方: なるべく誠実に思うことはしっかりと本音で話をしながら着地すべきところを取りまとめる
- 合意の形: 最終的にどのパスでその合意に至るようにするのか
- 連立の扱い: 連立に戻すということはなく、連立は一回解消するが、次を見据える
- 本来の政治: 国民や有権者に対して利益のある形で政治的な活動を行わせていただくという本来の政治家同士、政党同士の話に戻すことが大事
■ 30. 青臭さの必要性
- 批判への応答: 「青臭いこと言うなお前は」と言われるかもしれないが、青臭いことは大事
- 現状認識: その成分が必要だからこそ今日本の政治がこんなに悪くなってしまっているのではないか