■ 1. 元人気ブロガーの転落
- 立花岳志氏の経緯: 2011年に会社を辞めてプロブロガーとして独立し、独立7年で年収5500万円、赤いアルファロメオや六本木の144平米の自宅など成功を収めたが、最終的に生活保護を受けるに至った
- 時代の象徴: 「好きなことで生きていく」「ブログで飯を食う」という時代の象徴のような人物が社会のセーフティーネットに助けを求める事態となった
- 既視感: この転落劇は子宮系スピリチュアルの教祖たちが辿っている道と酷似している
■ 2. 子宮系スピリチュアル教祖の没落事例
- 吉野さやか(元子宮委員長はる)の現状:
- かつて圧倒的な発信力と人気を誇り、セミナーやグッズ販売で莫大な収入を得ていた
- 壱岐島へ移住後、親兄弟を呼び寄せて農業、カフェ、島の駅の経営など事業を拡大させた
- 実業では成果が出ず、ファンから投資を募るクラファン方式に頼り続けた結果、資金がショートした
- 現在は運営施設の電気代すら払えず、ファンに寄付を募っている状態である
- 假屋舞の窮状: 壱岐島に建てた豪邸の建設費1億6000万円の支払いを期日までに完了できず、物件が競売にかけられそうな状況にある
- 共通する破綻構造: スピリチュアルという虚業では成功しても実業では成果が出ず、ファンの財布に頼り続けた結果、支出に収入が追いつかなくなった
■ 3. ビジネスモデルの構造的問題
- キラキラ起業との共通性: スピリチュアルビジネスはかつて主婦のあいだで流行したキラキラ起業と地続きにある
- ブログ飯との同一性:
- 好きなことで起業する
- ブログとSNSで生き様を発信して共感を得る
- ファンとつながって収益化する
- 収益化の仕組み: 読者やフォロワーに「自由な生き方ができる」という夢を見させ、高額な情報商材やセミナーに誘導するビジネスモデルであった
■ 4. 社会的価値観の変化
- 自由から安定への転換: かつて「会社を辞めて自由になりたい」と叫んでいた人々が「もう一度会社員に戻りたい」と言うようになった
- 若者の仕事観の変化: 新入社員調査で「年功序列型」が「成果主義」を初めて上回り、競争から安定へと仕事観が変化した
- なりたい職業の変化: 子どもたちのなりたい職業ランキングでYouTuberより公務員が上位となり、男子中学生では公務員が初めてトップとなった
- 時代の終焉: 社会全体が自由の代償に疲れ、自由よりも安定が選ばれ始めている
■ 5. 語ることで生きるビジネスの限界
- 10年後の答え合わせ: プロブロガーが「答え合わせは10年後」と言っていたが、実際に10年経って個人で稼ぐことの難しさが露わになった
- 時代との不適合: 語ることで生きるというビジネスモデルそのものがもう時代に合わなくなっている
- 支えの喪失: インフルエンサーの暮らしを支えていたのは自由になりたいと願う人々の欲望と庶民の経済的なゆとりであったが、それが失われた
- 教祖たちの変化: かつて傲岸不遜だった子宮系スピリチュアル教祖たちが今ではファンに頭を下げ、歯切れ良く力強かったメッセージは言い訳ばかりのダラダラした文章に変わった
- 言葉の喪失: 語るべきことを思いつかず語る言葉をなくした瞬間に、すべてを失うことが決まった