■ 1. 石原都知事による尖閣諸島購入計画
- ワシントンでの発表: 石原都知事が訪米中にワシントンで尖閣諸島の一部を都が購入することを発表した
- 民間所有者との合意: 民間の土地所有者と基本合意したことを明らかにした
- 都議会の承認: 都議会の承認を得た上で年内に購入手続きに入りたい考えを示した
- 中国への批判: 中国の領有権主張を批判した上で、国が買い上げると中国が怒り、外務省がビクビクしていると述べた
- 東京の役割: 「東京が尖閣諸島を守る。やることをやらないと政治は信頼を失う」と主張した
- 購入後の使途: 尖閣諸島を行政区域とする沖縄県石垣市と相談するとの意向を示した
■ 2. アメリカの軍事力配分システムとの類似性
- 州軍の存在: アメリカには連邦軍の他に各州ごとに州軍という軍隊が存在する
- 暴力装置の階層化: 国だけが軍隊を持つのではなく、州も軍隊を持ち、地域も保安官という暴力組織を持っている
- 個人の武装権: 全米ライフル協会が推進する一家に一つの防衛用武器という考え方が最終段階である
- 建国以来の理想: これがアメリカ建国以来の理想の姿である
- 自衛の対象: アメリカ人が武装するのは外国や侵略者だけでなく、アメリカ国家自体が自分たちを抑圧する可能性に対する自衛である
- 小さな政府の理想: レーガニズムの理想とした小さな政府は、軍隊を小さくしていった最後に武装した個人になるという考え方である
■ 3. 石原都知事の戦略的意図
- 自衛隊派遣の可能性: 石原都知事は自衛隊派遣を示唆している
- 災害出動との類似性: 大災害時に都知事が自衛隊に災害出動を求めるルールと同様の構造である
- 形式的な正当性: 東京都が尖閣諸島の所有権を買い取った上で侵略されたとして自衛隊出動を要請すれば、形式的には全てオッケーとなる
- 曖昧さの解消: これまで曖昧になっていた部分がクリアになると考えている
- 政治の面白さ: 騒動を起こすことで曖昧だった問題を可視化しようとしている
■ 4. 語り手の石原都知事への評価
- 個人的な嫌悪感: 個人的には石原氏のふてぶてしい感じや若い頃からうまくやってきた点が嫌いである
- 行動の評価: しかしやっていることは面白いので、他の候補者が出てくるよりいいと感じている
- 都民の関心向上: 石原都知事になってから東京都民が政治に対して興味を持つようになったため悪いとは思っていない
- 中立的立場の放棄: これまで文化人として中立的な立場を取ってきたが、いつまでもそうしているわけにいかないと考えている
- 小さな声での支援: 石原氏と橋下氏に関しては今後小さな声で頑張れと支援することにする
■ 5. 面白さの基準と責任
- ポピュリズムとの違い: 面白いかどうかというのは、みんなにとって面白いかではなく、自分にとって面白いかどうかである
- 責任の所在: それが後で自分が責任を取れるのかどうかが重要である
- 生活レベルの低下: それによって生活レベルが下がったり戦争になったりする可能性がある
- 責任の取り方: そうなった時に自分が責任を取ってこういうことをやりますと返せるかどうかが問題である
- 発言の重み: 発言しないよりはずっとマシだと考えている
- 投票よりも影響力: ニコ生で発言する方が1票を投票するよりも政治的な重みがあると感じている
■ 6. ネット右翼の存在理由
- 善悪の不在: ネット右翼に善も悪もなく、この世の中にあるものは必要とされているから存在している
- 生き場のない愛国心: ネット右翼は生き場のない愛国心、日本に対する侮辱や内が対する反感や怒りの持って行き場である
- 世界的な普遍性: アメリカやフランスにもネットがない時代から短絡的な右翼的な人はいっぱいいる
- 日本での目立たなさ: 日本ではこれまであまり目立たなかったのは右翼の街宣車のイメージがあったからである
- 21世紀の変化: 言論が自由化してネットで発言できるようになってから、国民のコンセンサスやタブーが薄まってきた
- あるべき姿への回帰: フランスやアメリカと同じように、国家を馬鹿にされたと感じたら感情的に反発する人が当たり前に現れた
■ 7. ネット右翼批判の問題点
- コンセンサスの残存: 左翼的なコンセンサスがある時代の人の方がまだ人口比率的には多い
- 平和憲法教育: 平和憲法教育をすり込まれた層が日本にはまだ半分近くいる
- 過剰な表現の理由: ネット右翼の人たちはそういう世代に対しても反発を感じ、より大きい声や過剰な表現で言わないと思いが届かないと感じている
- 最上表現としての誇張: AKB48を神と呼ぶのと同様、表現がオーバーアクチュアなだけである
- 国際的な気まずさ: よその国からその部分だけ切り取られて報道されると国家的に気まずい感じになる
■ 8. ニュースと占いの相似性
- 男性とニュース、女性と占い: 男性はニュースを見るが、女性は占いを見るという対照的な構造がある
- 女性のニュース回避: 女性にはネット右翼が少ないのは、そもそもニュースをあまり見ないからである
- 人生の現場の知恵: 女性は「あなたと関係ないし、見ても世界情勢に何の影響もない」と考えている
- 占いの本質: 世界全体のパワー、運勢、星回りから自分がどうすべきかまでをパッケージングしたものが占いである
- 男性の犯人探し: 男性はこの世界の不条理があった時に誰が悪くて誰に賛成すればいいのかという犯人探しの発想になる
- 戦う相手の必要性: 男性はニュースを見ることで戦う相手を必要としている
■ 9. ニュースと占いの商業化の違い
- 占いの商業化成功: 占いに関しては本が出て商業化されており、女性はそれをうまく利用して生きている
- ネット右翼の商業化未達: ネット右翼的な怒りに関しては男性はまだ商業化ができていない状態である
- ビジネスの余地: この熱量をエネルギー源として、女性の占いのようにうまい落とし所を作ることがビジネスになる
- 今日のヘイト: 今日の占いのように「今日は誰を憎みましょう」というものを与えるのがニュースである
- エンターテイメント化: 占いをエンターテイメントとして受け止めるように、ニュースも本気で考えないモードにする必要がある
- 中二病としてのネット右翼: 高々ニュースや報道、国際情勢程度で自分の感情をコントロールされている中二病のことをネット右翼と呼ぶ
■ 10. 消費税増税と税制改革
- 15%への道: 自民党は最終的には15%を狙っており、将来的には20%や25%になる可能性もある
- 所得税・法人税の引き下げ: 消費税を上げる理由は所得税や法人税を下げようと考えているからである
- 経済活性化の目的: 国の目的は税金を巻き上げることではなく、経済を活性化させることである
- グローバル企業の移動: 金持ちや大企業は国を離れて生きていけるため、過度な課税は国外流出を招く
- 企業の優遇の必要性: 日本の企業や金持ちがまだ日本にいるのは離れにくいからであり、実は離れたくてたまらない
- 超国家企業の台頭: GoogleやAppleなどの超国家企業は国家よりパワーが強く、税金を払わないようにしている
■ 11. マスコミのタブーと保守言論の台頭
- チャイナタブー・コリアタブー: 中国や韓国に関して語る際にタブーのようなものが存在する
- ネット右翼の仮想敵化: マスコミはネット右翼が存在すると思っており、彼らは熱くなりやすく過剰に攻撃的だと考えている
- 冷静で客観的な姿勢: マスコミはネット右翼に対抗して冷静で客観的でなければならないという姿勢を取っている
- バカの問題: ネット右翼という言葉の問題は、ネットであることや右翼であることではなく、バカみたいな行動をすることである
- マスコミにもバカは存在: バカみたいな行動をする人は放送局にもテレビ局にも新聞社にもいる
- 保守言論の伸長: オリンピックが近づき、国難や人口減少を背景に、国全体の世論が保守の方へ大きく流れていく
■ 12. 言論人・文化人の役割
- 保守化の不可避性: 日本が保守の方へ舵を切るのはもう止めようがない
- いい保守の提示: 言論人や文化人がやるべきことは、いい保守とはどういうものなのかを示すことである
- バカな保守の回避: 頭が悪い保守にならないようにすることが仕事である
- 無理な阻止の無意味: 右傾化を無理やり阻止しようとするマスコミのベクトルは逆である
- 左右の質の問題: いい保守もあれば悪い保守もあり、いい左翼もあれば悪い左翼もあり、バカの部分が悪い
■ 13. 報道における言葉の温度
- 感情を刺激する表現: 報道の印象を最も強く左右するのは感情を刺激する形容詞である
- 心理学的メカニズム: 人は感情が動いた瞬間に最も記憶を強く刻む
- 同じ事実の異なる表現: 「批判した」と「激怒した」、「落ち着いた対応」と「冷たい対応」では受け取る印象が全く違う
- フレーミング効果: 事実の見せ方によって心の動きは簡単に誘導される
- 失業率の例: 「失業率5%」を「95%が雇用維持」と報じるか「5%が職を失った」と報じるかで印象が異なる
- SNSでの拡散: 強い言葉ほどSNSで拡散されやすく、感情が大きく動いた投稿が優先的に広まる
■ 14. 情報の受け取り方
- ネガティビティバイアス: 人間は生存本能的に危険や不快に敏感に反応するようできている
- 一歩引いた視点: ニュースを見る時に「この言葉はなぜ選ばれたのか」と言葉の温度に意識を向ける必要がある
- 複数の視点: どの報道が正しいかを判断するのではなく、受け手として複数の視点を持つことが重要である
- メディア比較: 違うメディアの見出しを比べたり、海外メディアの報じ方を見たりすることで異なる角度から見える
- 受け取り方の選択: 何を信じるかよりもどう受け取るかが問われている
- 読み方を選ぶ時代: ニュースを選ぶ時代からニュースの読み方を選ぶ時代に入っている