■ 1. 連立離脱に対する公明党支持層の評価
- JX通信社と選挙ドットコムが2024年10月11、12日に実施した世論調査によると、公明党支持層の約8割が連立離脱を評価すると回答した
- しかし現場の実情としては狂喜乱舞しているわけではない
- 現場でやっている学会員であるほど、次の選挙はかなりきついぞという自覚がある
- むしろ現場では自民党の不祥事のとばっちりを食らっているという声が多い
- 最近公明党が苦しんでいるのは我々が悪いのではなく、自民党の不祥事のとばっちりを食らっているという認識である
■ 2. フレンド票の危機
- 創価学会員は自分が入れる票にプラスして、お友達に頼んで入れてもらう票があり、これをフレンド票と呼んでいる
- 全盛期だと実数の3、4倍ぐらい集めていた
- 裏金問題の発覚後、このフレンド票の獲得が困難になった
- お友達に電話すると「裏金はなんだ。お前らは仲間なんじゃないのか」みたいに言われる
- 公明党は裏金議員に推薦を出したりしていて、客観的に見るとかなりおかしいことをやっていた
■ 3. 創価学会の地力低下
- 本来的には地力が落ちているからこうなっている
- 池田大作名誉会長が2010年代から表に全く出てこなくなり、2023年に亡くなった
- そのあたりから会員数や影響力がどんどん減り続けている傾向は明らかである
- 普通の宗教団体はお経を勉強したり山にこもったりするような活動が中心だが、創価学会は活動の中心が選挙になってしまっている
- 選挙は政治運動ではなく、彼らの信仰が試される宗教活動とされている
■ 4. 高市早苗氏より問題視される2人の人物
- 高市早苗個人に対してはあまり「あれは右翼だからけしからん」みたいなのは意外にない
- むしろ問題視されているのは背後にいる麻生太郎副総裁と茂木敏充幹事長である
- この2人は自民党の中でも反公明派の筆頭級の人たちである
- 特に麻生氏は以前「公明党はがんだ」という発言があった
- 学会員はこういうワンフレーズを非常に気にして根に持って覚えることが多い
■ 5. 野党との連携の困難さ
- 創価学会における教区は選挙区ごとの割り振りになっている
- 宗教団体の組織構造が選挙区に従って決められている
- この独特な組織構造により、立憲民主党などとの選挙協力はメンタル面からもテクニカル面からもかなりのハードルの高さがある
■ 6. 創価学会の将来への懸念
- 野党になってしまった以上、しかも公明党・創価学会の地力自体も下がり続けている以上、モチベーションを保ちうるのかどうかが問題である
- 地力自体がジリジリ下がっている中において、今の創価学会・公明党に大きな手術をする体力が果たして残っているのかどうかが疑問である
- うまくやっていかないと創価学会そのものが吹っ飛んでしまうという未来は全くごく普通にあり得る